「オーケーの出店攻勢がエグい」「打倒オーケー」関西初進出から半年…激化した「関西圏スーパーの勢力図」は今どうなっているのか
オーケーとともに競合店も視察しましたが、オーケーよりも明らかに客数が少なく、同店の影響を受けていることがはっきりとわかりました。とはいえ、競合店では、かごいっぱいに買い物をする近隣客の姿があり、やはり関西地盤のスーパーの強さも実感しました。
オーケーの関西初進出から半年が経過し、改めてわかったことがあります。
1. オーケーの強さは「EDLP」を徹底する経営法にあり
2. EDLPを貫きながら、カギになる単品で地域密着を行い、ファンが増加
3. 関西のスーパーがオーケーに勝つには、独自固有の長所に磨きをかけ新業態を開発すること
この3点を軸に、オーケー進出で見つけた「関西地区のスーパー経営」のポイントをまとめます。
1980年代から「EDLP」を徹底
オーケーの経営方針は「高品質・Everyday Low Price(EDLP)」です。これは企業理念と言ってもいいほど同社の核となっているものです。
「EDLP」とは、その日限りの目玉商品や特売価格を設定する代わりに、ほとんどの商品を毎日同じ低価格で販売するやり方のこと。アメリカの小売業最大手・ウォルマートの経営理念から生まれて1980年代から使われてきた用語です。
同社のEDLP導入は早く、1986年には経営方針に加えています。そして2001年に特売チラシを廃止しました。オーケーは店内でチラシを配布することはあっても、他スーパーのように定期的に折り込みチラシを配布することはありません。結果的に販促費もかからず、経費も抑えられます。
同社の販促費率は0.03%(2021~2024年)。無駄な経費を徹底的に削り、その分をお客様に低価格・高品質の商品という形で還元する。これがオーケーのEDLPであり、創業者の故・飯田勧氏がこだわり抜いた一点になります。

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