なぜあの人はいつも助けてもらえるのか?誰でも実践可能な「お願い」の戦略的フレームワーク。心理学的3ステップで確実に協力を引き出す

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お願いの仕方にはコツがあります。ただ頼むだけではなく、相手に「喜んで協力したい」と思わせる方法を知ることで、やりたいことを実現するチャンスが大きく広がるのです。

ここでは「頼みごとを成功させるステップ」を時系列で分解し、頼む側も頼まれる側も気持ちよく動ける「頼み方のワザ」を紹介します。その第一歩として提案したいのが、「相手に何かを頼む2日前に、小さな好意を示す」というアプローチです。

「お願い」は戦略的スキルだと心得よ

何か大きなお願いをする際、いきなり頼むのではなく、2日前に小さな好意を示しておくことが成功のカギとなります。これは心理学で言われる「返報性の法則」に基づくものです。人は何か親切を受けると、その恩を返したいという気持ちが自然と生まれます。

先にさりげなく相手に「ギブ」をしておくことで、お願いを受け入れてもらいやすい土壌を作ることができるのです。

ただし、ここで意識しておきたいのは、「ギブ」が不自然に感じられないこと。あからさまな計算ずくの行動ではなく、相手に負担をかけず、自然に喜ばれる形で好意を示すことがポイントです。

次の3ステップで頼みごとの「仕込み」を整理してみましょう。

❶ ささいな手助けを先に行う

相手が喜びそうな小さなアクションを取ります。例えば、以下のようなものです。

 ・「これ、○○さんのプロジェクトで役立つかも」と参考になる記事や資料をシェアする。
 ・「先日好きだと言ってたお菓子、昼休みに見つけたので買ってきました!」と軽く差し入れを渡す。

特別な労力をかけすぎず、日常の延長で行える気づかいを見せます。「覚えててくれたんだ」「わざわざやってくれたんだ」という感謝の気持ちが、自分の好感度をじわじわと上げていくのです。

❷ 相手の反応を観察する

好意を示した後は、相手の反応を確認しますが、過度に期待しすぎないことが大切です。軽く「ありがとう」と言われたら、それで十分。あくまで自然体で行動することで、相手の負担を減らし、良い印象を与えます。

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