30代党首が挑む"ミッション・インポッシブル"、安野新党「チームみらい」の未来を懸けた《1%革命》の行方

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会見で参院選への挑戦を表明した安野貴博氏(写真:東京スポーツ/アフロ)

昨年の東京都知事選挙でまったくの無名候補ながら、全体で5位となる約15万票を獲得したAIエンジニアの安野貴博氏(34)。5月8日に都内で記者会見を開き、今夏の参議院選挙への挑戦を表明したことが、政界に波紋を広げている。

同氏が代表となる新党(政治団体)「チームみらい」を結成し、自身は比例代表で出馬するほか、選挙区も含めて10人以上の候補者を擁立。新たな国政政党を目指している。

出馬会見で安野氏は「テクノロジーで日本を良くしていくための最短経路であり、最善の道は自ら永田町に議員として入っていくことだ」としたうえで、「組織票や後ろ盾がまったくない、いわば“地盤もカンバンも鞄もない”チャレンジではありますが、勝機は十分にあると考えている」と、自らの当選と新党の国政政党化への自信もにじませた。

安野氏は新党の候補者を「優秀なエンジニア、リサーチャーで構成する。現時点では、比例で3人、選挙区で7人の擁立を計画している」と説明した。

「新たな国政政党の誕生はほぼ確実」との声も

この参院選への挑戦に対し、中央政界では「昨年の都知事選、兵庫知事選、衆院選など重要選挙での“SNS選挙”の威力を踏まえれば、その先駆者の1人としてAI(人工知能)を駆使する安野氏の殴り込みは、選挙戦の構図を変える可能性がある」(自民党選対幹部)と受け止める向きも少なくない。

安野氏は都知事選で活躍したことに加え、ここに来てAI専門家としてテレビなどへの出演が増えており、知名度はかなり上昇している。ただ、「全国的にはまだ知名度不足は否めない」(政治ジャーナリスト)。

しかも、出馬表明後は個人としてのテレビ出演が難しくなり、「選挙本番までは新党をめぐるメディアの取り上げ方次第で、有権者の認知度も変わってくる」(同)ことになる。

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