「何したいかわからない」石丸新党の最終的な狙い 既存メディアとの対決に"落とし穴"も
石丸伸二・前広島県安芸高田市長が15日の記者会見で、今年行われる都議会議員選挙での議席獲得に向け、自らが代表となる地域政党「再生の道」の旗揚げを表明したことが、都議会だけでなく中央政界にも波紋を広げている。去年7月の東京都知事選で“石丸旋風”を巻き起こして2位となった同氏が、次期参院選の前哨戦となる都議選に挑むことで、都議会の各党・会派の勢力図が大きく変わる可能性があるからだ。
そもそも、今年の都議選は「12年に1度の参院選との“同時選挙”となり、これまでも、その結果が参院選での各党の消長やその後の政局展開にも大きな影響を与えてきた」(政治ジャーナリスト)という歴史を持つ。
とりわけ、都知事選での石丸氏大躍進の要因となった「SNS選挙」が、その後の兵庫県知事選での斎藤元彦氏の「“想定外”の再選」や、衆院選での玉木雄一郎氏(代表職停止中)率いる国民民主党の議席4倍増につながったとされるだけに、与野党を問わず、「石丸氏の挑戦に戦々恐々」(同)というのが実情だ。
「政策はそれぞれの判断」という石丸新党の運営方針
その一方で、石丸氏が会見で明らかにした「2期8年限定議員」「政策はそれぞれの判断」「既成政党との兼任も可能」などの党運営方針には、「従来の政党の在り方とはかけ離れており、まったく現実味がない」(選挙アナリスト)との厳しい指摘も相次ぐ。加えて、石丸氏がいわゆる既存大メディアとの「対決」を宣言したことが、「石丸戦略の大きな“落とし穴”になる」(同)との声も少なくない。
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