「何したいかわからない」石丸新党の最終的な狙い 既存メディアとの対決に"落とし穴"も
一方、公明党都本部代表の岡本三成・党政調会長は「公明党にとって都議選は最も大切な選挙の1つ。20選挙区で22人の候補者全員が必ず当選することが目標」と組織力で迎え撃つ考えを強調。また、田村智子・共産党委員長は16日の会見で「(石丸新党は)政策がない。そして『東京都のここが問題で変える』という理念もない。これは、政党とは言えない」と厳しい見方を示した。
また、都議会立憲民主党の竹井庸子幹事長もNHKの取材に対し、「政策が1つも語られず、東京をどうしようとしているのかわからないので見極めが難しいが、閉塞感があって、既成政党ではできないことがこの人ならできるんじゃないかと注目をされている」と冷静な分析にとどめた。
連携に前向きな維新・吉村氏、慎重姿勢の国民民主・玉木氏
そうした中、石丸氏が連携の可能性をにじませた日本維新の会代表の吉村洋文・大阪府知事は同府庁で記者団に対し、「新党はおもしろいと思うし、期待もしている。政治屋を一掃して、多選を禁止し、2期で腹をくくってやるべきことをやり遂げるというのは、新しい地域政党の形。覚悟を決めて政治をやるというのは、非常にわれわれとも近いところがあり、連携や参加の可能性もあるので、前向きに考えていきたい」と連携に前向きの姿勢をアピール。
その一方で、石丸氏が記者会見で「支持層が重なるので話はできる」と秋波を送った国民民主党の玉木氏は、国会内で記者団に対し「既存の政治を変えていこうという大きな方向性については同じ思いのところもあるが、政策がまだ出ていないので全体像がよくわからず、今の時点で連携するかどうか判断するのは難しい」などと踏み込んだ言及を避けた。
そうした中、記者会見でも際立った石丸氏の既存の中央メディアとの「敵対姿勢」については、関係者の間で「最近の国民のメディア不信を利用しようとの魂胆がミエミエだが、新党を巡る今後の各メディアの報道ぶりにも影響する」(民放テレビ局幹部)との指摘も少なくない。石丸氏が得意とするSNS上でも、「『何がしたいかわからない!』『単なる売名行為!』」などの書き込みもあり、「都議選前に賞味期限切れになるのでは」(政治ジャーナリスト)との厳しい予測も出始めているのが実情だ。
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