「数をこなせば稼げるはずが…」駆け出しフリーランスがやりがちな”誤算”とは?≪稼げるフィールド≫の見つけ方も紹介!

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自分の描くイラストの価値は低く、単価の低さは量でカバーするしかないと考えていたのです。これは低単価・低クオリティの負のスパイラルに陥るリスクが高いやり方です。よほど、絵を描くのが早い方ならこの稼ぎ方でも問題ないのかもしれませんが、1枚あたり数時間かかるイラストを大量に制作するとなると、クオリティの維持も難しく、修正対応は精神的にも消耗するうえ、月の労働時間を考えても現実的ではありません。

そもそも1点1000円のイラストを200点毎月コンスタントに依頼されることはまずなく、このような案件にはクレジットを表に出せないものも多くあります。それでは自分を知ってもらう機会のない匿名的な働き方になってしまい、次の仕事を呼び込めるような実績になりません。

活動を始めた当初、日銭を稼がねばという焦りからこうした仕事もやりましたが、自分のイラストの価値を下げることにしかならず、逆効果でした。数をこなそうとすることで疲弊してしまい、かつ次の仕事にもつながらない……そんな負のスパイラルに陥ってしまいました。

そこで方向転換をして、自分のイラストの価値を理解し、適切な対価を支払ってくれるクライアントを探すことを決意しました。具体的には、一定の予算を持っている企業や出版社などです。

「売り込むイラストレーター」から「選ばれるイラストレーター」へ。

この方向転換が、自分の作品に見合った報酬をいただけ、かつ一つの仕事が次の仕事への実績となっていく好循環を生み出す転機となりました。企業や制作会社との直接取引は、適切な報酬が得られるだけでなく、コミュニケーションも比較的スムーズで、心理的な負担も軽減できます。私がイラストレーターとしてのキャリアを築いていくうえで、重要な分岐点でした。

自分の強みが活きるフィールドを見つける

では、どのように自分が戦うべきフィールドを見極めていったのか?

もともと、私が趣味でイラストを描いていたときは、かわいい女の子のイラストを制作しては、SNSに投稿していました。アニメに出てきそうな、王道の明るくてキラキラした女の子です。とにかく今風のかわいいもの、綺麗なものを描けば仕事が来ると考えていたのです。

これは、SNSでイラストの発信をする人の多くが目指す方向性かもしれません。

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