【AT車感覚で乗れる電子制御MT採用バイクが増加】ホンダ「レブル250 E-クラッチ」やヤマハ「トレーサー9GT+ Y-AMT」などの最新モデルを比較

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レブル250 E-クラッチのエンジンまわり
レブル250 E-クラッチのエンジンまわり(筆者撮影)

逆にホンダE-クラッチ搭載車は、これも先に述べたとおり、電子制御によるクラッチコントロール中でも、ライダーがクラッチレバーの操作を行えば、通常のMT車のように手動によるクラッチコントロールも可能。さらに、システムの作動をオフにすることもできるから、一般的なMT車のように乗ることもできる。やっぱりバイクに乗るなら、アクセルとクラッチ、シフトペダルを細かく操作したいといった、昔ながらの乗り方を好むライダーには、E-クラッチ搭載車のほうがマッチするといえるだろう。

一方、Y-AMTでは、シフト操作を一切行わないATモードもあるのに対し、ホンダE-クラッチでは、フルオートの機能はない。つまり、より多機能なのはY-AMTのほうだといえる。そのぶん、現行ラインナップの場合、通常のMT車と電子制御シフト搭載車との価格差は、ホンダE-クラッチがプラス5万5000円程度なのに対し、ヤマハY-AMTはプラス8万8000円~11万円程度(MT-07 Y-AMTやMT-09 Y-AMTの場合)。より価格がアップするのはY-AMTのほうだといえる。

そのほかの電子制御シフト機構について

DCTを採用するゴールドウイングツアー
DCTを採用するゴールドウイングツアー(写真:本田技研工業)

ちなみにホンダ車には、E-クラッチ以外にも、「DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)」と呼ばれる電子制御シフト機構を搭載したモデルもある。こちらは、E-クラッチと違い、クラッチ操作とシフト操作がすべて自動化されている。そのため、ライダーはクラッチ操作だけでなく、シフトペダルの操作も不要だ。つまり、AT車と同じといえる。ただし、左ハンドルにあるスイッチで、シフトのアップ/ダウン操作も可能で、4輪AT車のパドルシフト的な機能もある。この点では、ヤマハのY-AMTに近い機構だといえる。

ホンダでは、1833cc・水平対向6気筒エンジンを搭載する大型ツアラー「ゴールドウイングツアー」や、1082cc・直列2気筒エンジンを搭載する大型アドベンチャー「CRF1100Lアフリカツイン」など、主に大型モデルにDCT搭載車を設定。多くのDCTモデルが通常のMT仕様車と併売しているが、DCT仕様車はおおむね11万円アップになっている車種が多い。つまり、価格アップの面でも、ヤマハY-AMTに近いのはDCTのほうだといえる。

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