【AT車感覚で乗れる電子制御MT採用バイクが増加】ホンダ「レブル250 E-クラッチ」やヤマハ「トレーサー9GT+ Y-AMT」などの最新モデルを比較

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レブル250 E-クラッチのリアビュー
レブル250 E-クラッチのリアビュー(筆者撮影)

筆者は、CBR650R ホンダE-クラッチやMT-09 Y-AMTなどに試乗した経験がある。どちらも、実際に乗ってみると、たとえば渋滞など低速走行時に、エンストやギア抜けなどで転倒する危険性がないため、初心者などでも安心できるし、長距離走行での疲労も軽減してくれそうだ。また、スポーティな走りをする際に、体重移動やブレーキングなどに集中できることは、バイク歴40年以上のベテランといえる筆者にとっても、うれしい点だと感じた。

とくにマニュアル操作では、前述のように、従来のシフトペダルを使うホンダE-クラッチのほうがいつもの操作に近い感覚で操れる。だが、ヤマハY-AMTも、シーソー式シフトレバーの使い方に慣れさえすれば、素早いシフトチェンジが可能だ。とくに個人的には、人さし指のみでアップ・ダウンをやるほうが速く走るときには使いやすかった。親指はブレーキング時にハンドルをしっかりホールドするのでシフト操作には使いたくないためだ。ともあれ、どちらのシステムも、初心者からベテランまで幅広い層にとって、ライディングの幅や楽しさを広げてくれそうな機構であることはたしかだろう。

続々登場、電子制御シフト機構の今後

カワサキ「ニンジャ7ハイブリッド」のスタイリング(写真:カワサキモータースジャパン)
カワサキ「ニンジャ7ハイブリッド」のスタイリング(写真:カワサキモータースジャパン)

近年では、ほかにもカワサキがストロングハイブリッド・システムを搭載したスポーツバイク「ニンジャ7ハイブリッド」と「Z7ハイブリッド」に独自のマニュアルモード付き電子制御6速AT機構を搭載している。また、輸入車でも電子制御シフト機構を採用するモデルが登場してきている。例えば、ドイツのBMWでは、新型アドベンチャーモデル「R1300GSアドベンチャー」にASAという機構を採用。また、オーストリアを拠点とするKTMでも「1390スーパーアドベンチャーSエヴォ」にAMTという機能を装備する。いずれも、独自の電子制御により、シフトペダルやクラッチレバーの操作不要で、バイクが自動変速を行うシステムだ。 

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このように、ここ数年で顕著に増加傾向にあるのが電子制御シフト搭載車。とくにホンダE-クラッチやヤマハY-AMTは、システムのコンパクト化などにより、スポーツモデルからツアラーまで、また1000cc超の大排気量クラスから250ccあたりの中排気量クラスまで、多様な車種への採用も期待できる。

今後、さらに搭載モデルが増加しそうだが、さて、どんな機種に採用されるのかが気になるところだ。

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平塚 直樹 ライター&エディター

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ひらつか なおき / Naoki Hiratsuka

1965年、福岡県生まれ。福岡大学法学部卒業。自動車系出版社3社を渡り歩き、バイク、自動車、バス釣りなどの専門雑誌やウェブメディアの編集者を経てフリーランスに。生粋の文系ながら、近年は自動運転や自動車部品、ITなど、テクノロジー分野の取材・執筆にも挑戦。ほかにも、キャンピングカーや福祉車両など、4輪・2輪の幅広い分野の記事を手掛ける。知らない事も「聞けば分かる」の精神で、一般人目線の「分かりやすい文章」を信条に日々奮闘中。バイクと猫好き。

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