【AT車感覚で乗れる電子制御MT採用バイクが増加】ホンダ「レブル250 E-クラッチ」やヤマハ「トレーサー9GT+ Y-AMT」などの最新モデルを比較
ただし、ヤマハY-AMTとホンダE-クラッチは、いずれもユニットがコンパクトで、既存のMT車に追加する形でラインナップすることができる。これにより、大排気量車から250ccなどの中排気量クラスまで、幅広い車種への採用が可能だという。
対するDCTは、これらと比べユニット自体がかなり大きめだ。1速-3速-5速-発進用クラッチと、2速-4速-6速用クラッチという2つのクラッチを備える構造のためだ。DCTは、これにより、変速時の駆動力の途切れを抑え、なめらかな加減速を実現するメリットを持つ。ただし、大きく複雑な構造になるため、搭載スペースに余裕のある大型車など、採用車種はある程度限られる傾向だ。そう考えると、今後、さまざまな機種への導入が期待できそうなのは、ホンダE-クラッチとヤマハY-AMTのほうだといえよう。
ホンダE-クラッチとヤマハY-AMTの共通点

ちなみに、今回の東京モーターサイクルショーでは、実際にレブル250E-クラッチとトレーサー9GT+ Y-AMTの実車を確認してみたが、どちらも電子制御シフト機構のユニットはたしかにコンパクト。外観上での違和感はほぼなかった。
また、今回のショーでは、両モデルのシートに座ることも可能だった。そのため、同じく実際に試してみたところ、電子制御シフト機構のユニットが足など身体に干渉することもなく、自然なライディングポジションを実感。もちろん、トレーサー9GT+ Y-AMTの場合は、クラッチレバーやシフトペダルがないが、それ以外はまったく普通のバイクだった。その点、レブル250E-クラッチであれば、クラッチレバーやシフトペダルも通常のMT車と同様に装備しているため、より普通の感覚でまたがれる。その意味で、レブル250E-クラッチのほうが、一般的なバイクから違和感なく乗り換えができるといえるだろう。
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