高速道路「最高速度150km/hへ」ヨーロッパの新たな動きをフランス「オートルート」を走って考えた

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フランスの高速道路「オートルート」を走る。ストラスブールやリヨンなどの都市名が見える(筆者撮影)

この夏、1週間をかけてフランスのほぼ東半分を、主に高速道路を使って走破した。

フランスは、日本よりも面積が狭い小国が多いヨーロッパの中で、海外領土を除く本国だけで約55万m2と日本の1.5倍ほどもある。

その一方、細長い日本列島とは違い、ほぼ正方形に近いようなコンパクトな形であるため、全土を網羅する高速道路網がまさに隅々まで広がっている。

今回の旅のおともはレンタカーのフィアット600ハイブリッドであった(筆者撮影)

今回は、パリのメイン空港であるシャルル・ド・ゴール国際空港でレンタカーを借り、シャンパーニュ、ロレーヌ、プロヴァンス、コート・ダジュールなどの東部とオーベルニュ、ロワールなどの中部を巡り、パリ南部にあるオルリー空港で車を返却する、およそ3000kmの旅となった。

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3種の支払い方法があるフランスの高速道路

フランスの高速道路(オートルートと呼ばれる)は、お隣ドイツのアウトバーンなどとは異なり、基本的に有料である。

料金の支払い方法は、昨年12月に始まった「フリーフロー方式」を含めて3種類ある。

以前からあったのは、入口のゲートで通行券を受け取り、降り口の料金所で現金あるいはクレジットカードで支払う方法と、電子タグを事前に購入・登録し、専用のレーンでそのまま通過できる、日本のETCに似た「テレペイヤージュ」だ。

テレペイヤージュの場合、料金所の手前に大きく「t」と書かれたレーンを選択して通過するのだが、レンタカーでは原則として利用できない。

フランスの高速道路の料金所 「t」は停まらずに通過できる(筆者撮影)

パリから北西部のブルターニュ方面に向かうエリアで新たに始まったフリーフロー方式は、ゲートを設けず道路上に設置したセンサーの下を通過するクルマのナンバープレートを読み取って、走行後にオンラインで料金を支払う方法である。

つまり、フランスの高速道路には、高速道路誕生初期からの旧来システム、世界各地に広がったいわゆるETC方式、そして、台湾などで行われている「ゲートレス」の方法(参照:高速バスを使う「台湾観光」が「歴史と今」を感じられる安くていい旅になる)の3種が混在していることになる。

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