運営赤字”4億5000万円”は自身が負担!賛否あっても前澤友作氏が異例ずくめの男子ゴルフツアー《前澤杯》を続けると宣言したワケ
石川プロは、短期間でここまで大きな大会が開催できたことに感謝を示し、「認知度のところで追いついていない部分があるが、選手は全力でプレーするだけなので、観てくださる方に価値を感じてもらえるようなプレーをこれからもしていきたい」と話した。
倉本氏は男子ツアーや本大会について、「いろいろ賛否がある」と前置きしたうえで、次のように述べた。
「今までのスキームをぶち破るようなスキームが新たにできあがった。年に1回でもこのような試合があれば面白いと思う。これまでにない試みが注目を集め、結果として業界全体の追い風になっていると感じている。男子ツアーは1試合1試合のバリューを上げ、クオリティを上げていくのが大切だと思う」
前澤杯の収支は4.5億円の赤字
“経済の回る大会”としてチャレンジした今回の大会だったが、前澤氏が5月14日のXに次のように投稿した。
「初年度は4.5億円の赤字でした。もちろん僕が個人で負担します。翌年度は、プロアマ売上の拡大、観客動員数とチケット・物販売上の拡大、コストカットなどで、なんとかトントンにして持続可能な大会にしていきたいと思います」
プロアマ戦の参加権で得た3億3000万円のうち、2億円を賞金に、1億3000万円を大会運営費の一部に充当することは、既に発表されていた。結果として4億5000万円の赤字となったが、その詳細については触れられていない。
筆者が考える誤算の1つは観客動員だ。大会発表では4日間で3641人と少なかった。参考までに、先に挙げた菅沼が優勝したパナソニックオープンレディースは、同じく千葉で開催され3日間競技だったが、それでも1万654人の観戦者だった。
これは、初開催で認知度が低かった、チケットが各日1万円で通常のトーナメントの倍以上あったといったことが挙げられるだろう。
支出に関しては、ラウンドガールの帯同やスーパーカーの展示、10日間にわたるプロアマの運営費は、コストを上げる要因になったと思われる(ただ、これらは前澤杯を華やかにしている売りの1つなので、悩ましいところだ)。さらに、インターネット中継の費用が0.5億円、トーナメントに向けたコース整備・管理に1億~2億円が必要で、これらも大きなコスト負担になったと思われる。
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