韓国の「国民的子育てメンター」が解説!きょうだいげんかのとき、親はどう介入すればいい?「お兄ちゃんなんだから貸してあげなさい」はNG

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

子ども同士のおもちゃの取り合いでは、ポイントは大きく2つあります。1つは、「誰の持ち物かをはっきりさせないと、分け合うこともできない」ということ。もう1つは、「自分の名前が書いてあるものが自分のもので、そうでないものを使うには許可を得なければいけない」ということです。

何があったの?

激しいきょうだいげんかの場面ではどうすればよいでしょう。どちらかがケガをしそうな勢いです。こんなときは、どちらかの味方をすることなく、「やめなさい」とけんかを止めましょう。

けんかを仲裁するときは、その場で判決を下してはいけません。いくら公平でも、どちらかの子が悔しい思いをします。あやまちを犯した子を叱ってもいけませんし、両方を叱ってもいけません。一人ずつ部屋に連れて行き、「何があったの?」と事情を聞いて、教え諭すことを一つずつ話してあげましょう。

1つめの言葉はきっぱりとした口調で、2つめの言葉は柔らかい口調で、言ってみてください。

「やめなさい」

「何があったの?」

『こんなとき、どうしたらいい? 子どもも親も幸せになる子育て』
『こんなとき、どうしたらいい? 子どもも親も幸せになる子育て』(かんき出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

子どもたちがけんかしたとき、知っておいてほしいことがあります。たとえば、弟が1歳で兄が3歳。あるいは、妹が2歳で姉が5歳。これらのケースでは、きょうだいはどちらも幼児期に属します。上の子のほうが下の子よりも聞き分けがよいはずだ、とは思わないようにしましょう。発達段階でみれば似たり寄ったりの年齢です。「何があったの?」と聞いて、子どもに何か注意しようとするときも、そのことを忘れないでください。

また、何をするにも、ことあるごとにけんかするきょうだいはいます。こうした場合は、その場でのことだけが原因ではない可能性が高いです。表向きはきょうだいげんかに見えても、真の問題は親との関係にあることが多いのです。親に対して何か不満を抱えていて、それがきょうだいげんかにつながることがあります。

幼い子は人自体を嫌うことはありません。まだそれができるような年齢ではないからです。それよりも、その人との関係の中で経験した出来事を嫌います。嫉妬も同じ。結局、このような経験は、親との関係がカギとなります。親とのあいだでポジティブな関係が築ければ、きょうだいの関係もよくなるでしょう。

オ・ウニョン 精神科医、児童青年精神科専門医、医学博士

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

Oh Eun Young

延世大学医学部卒業、同大学大学院修士号、高麗大学大学院医学博士号を取得。新村セブランス病院精神科専攻医、サムスンソウル病院小児・青少年精神科専任医および臨床教授を経て、亜洲大学医学部精神科教授を歴任。現在は延世大学医学部客員教授を務める。オ・ウニョン小児青少年クリニック、学習発達研究所所長、オ・ウニョンアカデミー院長としても活動している。
メディアや講演を通して「子育てメンターNo.1」「育児の神様」と呼ばれ、特に子育て世代から絶大な人気と信頼を得ている。『朝鮮日報』『東亜日報』など、メジャーな新聞社やインターネットのプラットフォームで子育て情報をシェアしている。
2021年緑の傘子ども財団の緑の傘アワードで「私たちの偶像」賞、2021年と2022年「今年のブランド大賞」(専門家エンターテイナー部門)、2021年MBC放送芸能大賞時事教養部門で「ドキュメンタリーフレックス」プログラム特別賞、2022年大韓民国教育大賞人格教育大賞(青少年人格部門)、2022年第17回親が選んだ教育ブランド大賞で「今年の教育人賞」を受賞。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事