カルディが好きな人は、何を買っているのか 輸入食材だけでなく国産品も充実

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■豆菓子や調味料など、こだわりの国産品も充実

輸入食材ばかりが注目されがちなカルディですが、国産の商品にもこだわっています。同社では2006年、日本国内の食品を取り扱う「もへじ」を設立。日本伝統の食文化を大切にした、安心安全かつ手頃な価格の国内産商品を提供しています。

みそ汁やふりかけなどのご飯のお供に最適な商品や、こんぶ茶や飲む酢などの飲料、しょうゆやだし、塩麹などの調味料、豆菓子やかりんとうなどの菓子類もラインナップ。中には「黒酢たまねぎドレッシング」や「黒糖くるみ」など、オリジナルのヒット商品も生まれています。

ホームパーティにも役立つ、お手軽レシピも紹介

さまざまな食材を扱うカルディでは、同店で販売している食材を使ったレシピも多数公開しています。公式ホームページでは、アペタイザー、パスタ&ライス、メインディッシュ、デザート&ドリンク、コーヒーレシピ、季節のオススメ、といったように項目を分けて、手軽に作れるレシピを紹介。ホームパーティなどの時にも、大いに役立つヒントが満載です。

筆者は20代の頃、カルディのテナント1号店があるマルイファミリー溝口の地下食料品売り場にあるチーズ専門店に勤めていました。当時から活気に溢れていたカルディは、マルイ溝口店の食品売り場責任者にとっても重要な店舗だったようで、朝礼でもカルディのことがよく話題に挙がりました。筆者もお昼休みになると、1階にあるカルディに行っては、買い物がてらディスプレイや品ぞろえを勉強したものです。

あれから15年以上経ち、食の多様化から輸入食材を扱う店舗が増えてきました。一部のユーザーからは「以前はカルディにしかなかった食材が、スーパーなどでも見掛けるようになった」といった声も聞かれます。豊富な輸入食材とおもてなしのコーヒーサービスでマーケットを切り開いてきた同社が競合に対し、どんな手を打っていくのか。独自のサービスを打ち出してきたカルディならではの差別化提案に期待したいところです。

石山 真紀 フリーライター・売り場研究家

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いしやま まき / Ishiyama Maki

法政大学卒業後、食品企業で販売の現場に携わる。その後、流通コンサルタント企業へ転身。結婚による退職後、物流業界新聞社、流通業界雑誌社を経て、2008年よりフリー。現在は流通専門誌や弦楽器専門誌などでも取材・執筆・編集に携わるほか、売り場づくりやマーチャンダイジングの研究も行っている。
 

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