
毎回のようにアメリカのドナルド・トランプ政権について書いているけれども、当たっても誰も褒めてくれないし、外れても誰にも怒られない。これではまるで「トランプ占い」で、自分がやっていることが虚しくなってくる。
ニクソン政権と薄気味悪いほど似るトランプ政権
それでも、トランプ氏の一挙手一投足によってマーケットは揺れ動く。大なり小なり資産運用を考えている人たちにとっては、まことに気が休まらないことだろう。トランプ氏は大胆なことをやってくるし、自分の間違いは絶対に認めない。ところが軌道修正は意外と柔軟であり、昨日言ったこととまったく違うことを言い出すのも平気である。
こんな人の片言隻句を、いちいち相手にしてはいられない。そこでどうするか。これだけ不確実な状況においては、頼れるものは歴史のアナロジー(類推)くらいしかないだろう。そこで前回の「トランプ関税は『ニクソンショック』にそっくりだ」(4月26日配信)で取り上げた「1971年のニクソン・ショックと2025年のトランプ相互関税」の比較を、さらに掘り下げてみることにしたい。
1971年は半世紀以上も前のことなので、時代状況や国際情勢もかなり違うのだが、以下のように整理してみると薄気味悪いくらいよく似ている。
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