セルフ式うどんで子どもが火傷!《店の責任か、親の責任か…》悲惨な事態を防ぐ方法

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また、セルフ式うどん店以外にも、立ち食い店や狭いカウンター席など、子どもには不向きな飲食店は多い。子連れを断る店もあり、客側は必ずしもすべての飲食店がファミリー向けではないことを理解する必要がある。

特に、熱々の鉄板を使用したり、辛味の強いスパイス料理を提供したりする店など、子どもの安全を考慮すると、避けたほうがよい業態も存在する。

また、親も子どもを抱っこしている間は料理を運ばないなど、安全を優先した行動が必要であり、子どもが不意に動くことでほかの客にも影響が出るため、特に混雑時には注意が求められる。

店側にもできる工夫がある

店としては、火傷リスクを明確に警告する表示を増やし、子どもが手を伸ばしにくい高さのカウンターを設けるなどの工夫が考えられる。

セルフサービスの工程をできるだけシンプルにし、提供場所から席までの動線を安全に確保することも重要だ。

さらに、親が子どもの行動を管理できるよう、店が子連れ専用スペースを用意することも考えられる。専用エリアであれば、周囲に配慮しつつ、食事ができ、子どもが火傷しにくいよう配膳カウンターを工夫することもできるだろう。

事前にウェブサイトなどで「小さな子ども連れのお客様へ」といった注意喚起を行うことで、来店前にリスクを認識させる取り組みも効果的だ。

セルフ式うどん店は手軽さと安さが魅力だが、火傷リスクが伴うことも事実。店の安全対策と親の注意が両立してこそ、安全な食事環境が実現する。子連れ客が増加する中、店と客が共にリスクを理解し、事故防止に努めることが大切だ。

飲食店の多様化が進む中で、セルフサービスの利便性と安全性のバランスをいかに取るかが、今後の課題となる。

東龍 グルメジャーナリスト

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とうりゅう / Toryu

1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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