お菓子が映画に?「たべっ子どうぶつ」がまさかの"映画化"を果たした理由 宮本周治社長が明かす「ファンづくり」の重要性とは

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――「たべっ子どうぶつ」は海外展開にも力を入れているので、映画も海外を視野に入れているのでは?

「たべっ子どうぶつ」に関しては45年くらい前から海外展開を進めています。中国や香港、アジア各国など、今では25の国と地域で販売しています。実際、海外でもたくさん買っていただいておりますし、中国の工場も今年で27年目となりました。中国ではパッケージも英語と中国語表記にしていますし、ヨーロッパではオランダ語やドイツ語、フランス語表記にするなど、国や地域ごとにすべて工夫を凝らしています。やはり親子で英語を学ぶきっかけにもなりますし、教育的な商品なので。映画化は必然だったと思いますし、そうしたかったという思いもありました。ですから映画も、誰が見てもわかりやすい作品にはしていますので、今後、海外にも展開していけたらいいなと思っております。

――ところで映画には、湖池屋のポリンキーや、やおきんのうまえもんなど、他社のお菓子のキャラクターも登場するなど、オールスター感がありました。

やはりお菓子といえば、「たべっ子どうぶつ」以外にも、いろんなお菓子があるので。いい意味でお菓子業界全体が盛り上がってくれたらいいなと。やはり1社だけでは限界がありますし、日本のお菓子業界って本当に素晴らしいですから。

――他社へのオファーはスムーズだったのでしょうか?

それはテレビ局さんを通じてお願いしたところではありますが、なかなか大変だったと聞いております。ですが前向きに受け取ってくれた会社さんも多かった。やはり意外性や驚きもすごく大事なことだと思うので。「お菓子業界からこんな映画が出たんだ」と驚いてもらえるのは嬉しいです。

ギンビスの宮本周治社長
宮本周治(みやもと・しゅうじ)/1973年5月生まれ。中学を卒業してアメリカ・ニューヨークミリタリーアカデミーに入学。卒業後はフランクリンピアース大学に入学。3年時にサフォーク大学に編入。1997年に香港・四州集団有限公司入社。1999年にギンビス入社。2014年から現職(写真:梅谷秀司)

――5年後の2030年には創業100周年を迎えることになります。今後の展開は?

詳しいことはまだこれからですが、将来の希望、なりたい姿、そういうこともいろいろ考えながら、先々を見据えていかないとならない。ですからこれは終わりじゃなく、始まりだと思っています。うちは今年が創業95周年。これからの100周年に向けて動きはじめたところ。今は会社の土台や基本的な仕組みを整えている最中。しっかりとした土台があるからこそ、その上に立つものも高くなっていく。だからこそ、そこは丁寧に作っていきたい。そこからさらなる200年に向けて、このお菓子が本当の意味でのスーパーロングセラー商品として、皆さんに愛されるお菓子になったらと思っています。

壬生 智裕 映画ライター

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みぶ ともひろ / Tomohiro Mibu

福岡県生まれ、東京育ちの映画ライター。映像制作会社で映画、Vシネマ、CMなどの撮影現場に従事したのち、フリーランスの映画ライターに転向。近年は年間400本以上のイベント、インタビュー取材などに駆け回る毎日で、とくに国内映画祭、映画館などがライフワーク。ライターのほかに編集者としても活動しており、映画祭パンフレット、3D撮影現場のヒアリング本、フィルムアーカイブなどの書籍も手がける。

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