お菓子が映画に?「たべっ子どうぶつ」がまさかの"映画化"を果たした理由 宮本周治社長が明かす「ファンづくり」の重要性とは

映画化が報じられた際、SNSを中心に「お菓子をどうやって映画に?」と話題を集めた本作。どのような思いでこの映画を送り出そうとしているのか、製造・販売元であるギンビスの宮本周治社長に聞いた。
――ギンビスにとって「たべっ子どうぶつ」はどのような位置づけのブランドなのでしょうか?
われわれが大切に育ててきたブランドであり主力商品です。「たべっ子どうぶつ」という名前には由来があって、「よく食べる元気な子に育ってほしい」という願いが込められています。5月5日は「たべっ子どうぶつの日」として、子どもの成長を願う日。そしてこれは、会社の創立記念日であり、創業者(宮本芳郎氏)の誕生日でもあります。映画の公開日を5月1日にしたのも、この記念日に近い日程で合わせたかったからです。
――アニメ化のオファーを受けた時はどう思われたのでしょうか?
もともと5、6年ほど前から「何か映画のようなものができたらいいな」と漠然と思っていて、ちょうどその時にこのアニメのお話が来た。いい話だなと思い、「すぐやろう」と即決でした。やはりグッズや映画もそうなんですが、一番の目的は「ファンづくり」なんです。ひとりでも多くの方に"「たべっ子どうぶつ」のファン"になっていただきたい。今回はまさにその一環です。
ギンビスの会社理念として「お菓子に夢を」と掲げています。お菓子が持つワクワク感や楽しさを通じて笑顔になってもらいたく、3年間でいろいろなポップアップショップを約250店舗展開してきました。「たべっ子どうぶつLAND」というイベントも3回開催し、来場者数も約25万人に達しています。その流れでゲームもつくりましたし、秋元康さんを総合プロデューサーにお迎えし、歌もつくりました。その他、多くの企業さまとのコラボ商品を展開しました。ルイ・ロブションも監修に加わったラグジュアリーなカフェなども表参道に期間限定でオープンさせたのですが、これも意外性があり、新たなファン層の獲得につながりました。こうした多様なタッチポイントを増やして、より多くの方にファンになってもらおうと思い、ブランドを育てるためにやれることは全部やってきました。

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