
5ナンバーサイズのボディ(1340kgで4速AT)に220PSのエンジンを組み合わせ、ハイパワーでアクティブな走りを演出。見た目もインプレッサと大きく異なり、フロントに大型のバンパーガードを装着し、リアゲートにはスペアタイヤを背負わせた。発売当時、オフロードコースを走行する機会があったが、ちょっとしたきっかけをつくると前後の“おもり”が功を奏し土煙をあげながら豪快に走れた。また、ベースのインプレッサ同様に、オンロードでの直進性能も高く高速走行も得意だった。
SUBARUでは同時期に「レガシィ・ステーションワゴン」ベースの「レガシィ・グランドワゴン」(日本向けは1995年8月)を導入したが、シンメトリカル4WDで最低地上高は200mmを確保するものの、フォレスターの活発な走りに対して、グランドワゴンには2.5LのNAエンジンでゆったりと走る性格が与えられていた。
時を同じくしてトヨタ自動車(以下、トヨタ)からもSUVが誕生した。初代「ハリアー」(1997年12月)だ。悪路やオンロードでの楽しみを追求したフォレスターに対して、ハリアーは前輪駆動方式のセダン「カムリ」のプラットフォームを活用し、静粛性能を高めた上質さを武器に走行性能も乗用車的にまとめ上げた。こうして日本市場で芽生えたSUBARU/トヨタのSUVが皮切りとなり、世界中の自動車メーカーを巻き込んだ百花繚乱のSUVブームが今なお続く。
ついに姿を見せた6代目フォレスター

さて新型フォレスターだ。現行モデルは5代目だから、今回試乗したプロトタイプは6代目にあたる。最低地上高220mmのスペックから悪路での走破性能は初代から受け継がれているものと想像できるが、まずはオンロードでの乗り味から確認した。場所は「袖ヶ浦フォレストレースウェイ」だ。
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