【ロールス・ロイス史上、もっともパワフルな最新作】価格は5614万円からの電気自動車「ブラック・バッジ・スペクター」が魅せる世界観

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後席スペースもじゅうぶんに広く、中央の「ウォーターフォール」にインフィニティのシンボルを配置
後席スペースもじゅうぶんに広く、中央の「ウォーターフォール」にインフィニティのシンボルを配置(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

機体をツヤ消しの黒にしている「ブラックバードエア」のようなプライベートジェットからキャビアやトリュフまで、贅沢なものは“黒”という価値観が、ロールス・ロイスの(年若き)クライアントに定着していった、と分析されている。

上記のことも踏まえて、ロールス・ロイスは今、「カリナン」「ゴースト・シリーズⅡ」に加え、今回のスペクターにブラック・バッジ版を設定している。

ブラック・バッジ・スペクターの特徴

ステアリングホイールに設けられたインフィニティ・モード起動ボタン
ステアリングホイールに設けられたインフィニティ・モード起動ボタン(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

ブラック・バッジ・スペクターの印象は、冒頭で触れたように、ひとことで説明するとアグレッシブさ。本来はクロームで輝くグリルやマスコット、サイドウインドウの窓枠などが、独特の色合いを持つ「ダーク仕上げ」になっている。

そして大きな特徴は「インフィニティ・モード」の設定だ。無限大をあらわす「8」の字を横にしたようなシンボルは、ブラック・バッジ車の内装各所に効果的に配されていて、今回はステアリングホイールのボタンで、このドライブモードが起動できる。

試乗会場になったバルセロナのサーキット
試乗会場になったバルセロナのサーキット(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

インフィニティ・モードでは、485kWの最高出力と、1075Nmの最大トルクをフルに使えるようになる。ブラック・バッジ・スペクターは、サスペンションシステムやステアリングシステムもインフィニティ・モードに合わせてチューニングされており、起動すると面白いほど速い。

さらにサーキットで体験したのは、発進時に使用するスピリテッド・モードだ。インフィニティ・モードを起動した状態で、左足でブレーキペダルを強く踏んだまま、右足でアクセルペダルを床まで同時に踏み込む。制動力のほうが発生するトルクより強いので、クルマは“ウーウー”と唸りをあげるように、前進せずに停止状態を維持。そこでパッとブレーキペダルを開放すると、ものすごい加速をみせる。

全長5490mm×全幅2015mm×全高1575mmで、ホイールベースは3210mm
全長5490mm×全幅2015mm×全高1575mmで、ホイールベースは3210mm(写真:Rolls-Royce Motor Cars)

それを200mの直線加速で比べてみた。インフィニティ・モードでも時速89kmに達するので十分に速いが、スピリテッド・モードでは200mの距離で時速169kmまで車速が伸びていた。

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