ローマ教皇フランシスコ(88)が死去ーー初の米州出身、初のイエズス会出身者。今月20日にはバンス米副大統領と面会

(写真:ブルームバーグ)
ローマ教皇フランシスコが死去した。88歳だった。カトリック信者に対し、多くの問題で思いやりの姿勢を持つよう促したが、聖職者による過去の虐待については断固とした対応を取ることが難しかった。
ローマ教皇庁(バチカン)は声明で、フランシスコ教皇がローマ時間21日午前7時35分(日本時間同日午後2時35分)に死去したと明らかにした。2月中旬に気管支炎で入院、両肺の肺炎へと悪化していた。今月20日には、バンス米副大統領と会っていた。
前任のローマ教皇ベネディクト16世の退位後、2013年3月に教皇に就任。その直後からおおらかな人柄でカトリック教会を活性化した。アルゼンチン出身で、初の米州出身の教皇。イエズス会出身者が教皇に選ばれたのも初めてだった。
教皇は、貧困、苦しみ、気候変動といった問題への取り組みを道徳的義務と位置付け、慈悲の教会を提唱した。また、教皇公邸には住まず、簡素なゲストハウスを住まいとするなど、地位の特権を否定する姿勢を貫いた。

群衆に手を振る教皇フランシスコ(2022年)Photographer: Franco Origlia/Getty Images
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