骨を強くするだけじゃなかった…医師が解説、じつは「朝・昼・夜」と飲む時間帯で変わる【牛乳の効能】

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

筋肉の成長や修復を担っていますが、ハードな運動中や運動後だけに必要なのではありません。中高年にとっては筋力低下の予防や疲労回復にも有効です。

「外出すると疲れる」「駅の階段がしんどくなってきたな」というのは、筋肉の衰えはじめか、筋肉が疲労しているサインです。そんなときは、「もう年だからダメだ……」と言わずに、「昼牛乳」を毎日コツコツ試してみてください。

「夜牛乳」で骨を強固にし、脱骨折!

中高年になると途端に骨折する人が増えてきます。特に女性は更年期を迎え、女性ホルモンの減少によって骨がスカスカになる「骨粗しょう症」に不安を感じる人も少なくありません。

『医師が教える長生きする牛乳の飲み方 たんぱく質をおいしくとって健康寿命をのばす!』(アスコム)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

そこで欠かせないのがカルシウムです。カルシウムは骨の成分だと思われがちですが、実はカルシウムは骨より血液中に多く存在します。

カルシウムには、骨や歯を強く健康な状態で維持する役目があります。また筋肉の収縮を助けるため、日常の動作にも欠かせません。

ほかにも血液の凝固プロセスとも関係していて、出血を止めるのに欠かせないミネラルの一種。神経細胞の間で信号を伝達する重要な役割もあります。

このように、多くの役割を担っていて血中で働くカルシウムは、必要量を維持するために、足りなくなると骨から溶け出して血中に補充します。こうして骨は脆くなっていくのです。

だからこそ補うのがとても大切です。カルシウムは食事から取り入れやすく、特に牛乳は最適です。カルシウムを多く含む上に、体内の吸収率が小魚などよりも高いのは、あまり知られていない事実です。

そして、吸収に適している時間帯が夜、さらに睡眠中です。「夜牛乳」を飲むことが、骨の強化につながるというわけです。

ただし、寝る前に冷えた牛乳を飲むのは胃腸に負担がかかります。ぜひ温めて飲みましょう。ちなみに、牛乳は加熱しても栄養そのものは変化しませんのでご安心ください。

和田 秀樹 精神科医

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

わだ ひでき / Hideki Wada

1960年、大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。精神科医。東京大学医学部附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学校国際フェロー、浴風会病院精神科医師を経て、現在は和田秀樹こころと体のクリニック院長。高齢者専門の精神科医として、30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わる。『70歳が老化の分かれ道』(詩想社新書)、『80歳の壁』(幻冬舎新書)、『60歳からはやりたい放題』(扶桑社新書)、『老いたら好きに生きる』(毎日新聞出版)など著書多数。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事