スペインの研究チームが開発した触れて動かせる3Dホログラム「FlexiVol」は指先操作で94%のユーザーが素早く扱える未来のUI

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3Dホログラム
つかんで動かせる3Dホログラム(画像:UPNA)
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ホログラムは、なにもないはずの空中に光を当て、まるでそこに物体があるかのように像を浮かび上がらせる技術だ。最近、科学者たちは手でつかみ、動かすことができる3Dホログラムを開発した。それはどんなものなのだろうか。

ホログラムの歴史

「ホログラム」という言葉を聞くと、映画『スター・ウォーズ』など、SFの世界に登場する未来的な立体映像技術を思い浮かべるものだ。だが実際には、これらはホログラムではなく、立体映像を表示するディスプレイ技術だ。

立体映像を表示する最初のしくみは、1940年代にハンガリーの物理学者ガーボル・デーネシュによって発明された。ガーボルは1971年に、この発明によってノーベル物理学賞を受賞している。

ガーボルのホログラム技術は、彼が英国の電機メーカー、トムソン・ヒューストン・エレクトリックに勤めていた当時、電子顕微鏡を改良するために行っていた研究で、水銀灯光源と何層にも重ねたフィルターを使用した実験の最中に発見された。ただ、水銀灯の光では像を鮮明に表示することができず、1960年にレーザー光源が発明されるまで待たなければならなかった。

その後、レーザー光をフィルターに当てて立体的な像を浮かび上がらせる透過型ホログラムや、お札などに見られる銀色のシールタイプの反射型ホログラムが生み出された。

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