スカウトによって、17歳で芸能界に入った片瀬さん。もともとは「メイクアーティスト」への憧れがあり、タレントとして「メイクされる側を経験できれば」という軽い気持ちで飛び込んだ。
キャンペーンガール、モデルを経て、18歳でドラマへ出演して女優デビュー。以降、数々の人気作品で存在感を示し、2011年放送開始の情報番組『シューイチ』では29〜39歳の10年間、中山秀征と共に、MCも務めた。
芸能界では「目の前のことを全力でやっていれば明日が来る」との思いで、過ごしていたという。
しかし、40歳を前にして「このままずっと、この仕事を続けるのかな?」と迷いもあった。
退所当時の心中「すべてをリセットしたかった」
偶然か必然か「この先どんな自分でいたいか」と考えはじめた矢先、知人が麻薬取締法違反容疑で逮捕され、片瀬さんにも疑惑の目が向けられた。
みずからすすんで尿検査を提出して潔白を証明したが「周りに迷惑をかけた」との思いがぬぐえず、長年、お世話になった芸能事務所を退所する選択肢を選んだ。
「自分の犯したことであれば、反省して償えるじゃないですか。でも、他人のとばっちりで事務所や関係者に迷惑をかけてしまう状況になって、もう『疑惑を払拭するために頑張ろう』という気力を失っていました」
芸能界を辞めようとは思わなかった。それでも、シンプルに「すべてをリセットしたかった」と振り返る。
退所の決断は偶然にも、芸能人として「片瀬さんに頼んでよかった」と思ってもらえるよう「他人軸」で生きてきた人生の転換点となり、片瀬さんが「自分を大切にしないといけない」と、みずからの生き方を見つめ直すきっかけにもなったという。
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