「芸人はなぜ苦節“ウン十年”がゴロゴロいるのか?」 「THE SECOND」ファイナリストのハンジロウが、副業してでも《お笑いを辞めない》理由

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現在、たーにーさんは、「五反田カリガリ マキオタニカリー」(かもめんたる・槙尾ユウスケさんが経営する間借り営業形式のスパイスカレー専門店「三軒茶屋カリガリ マキオカリー」の系列店)で店長を務めている。きっかけはコロナ禍だった。

「コロナ禍で仕事がなくなって、僕が槙尾さんのカレー屋でバイトをさせていただく機会があり、すごく楽しかったんです。そのタイミングで、さらば青春の光が五反田でバーを出すという話がありまして。営業していないお昼帯に場所を使ってもいいよと声をかけていただいたのがきっかけです。

定休日はなく、毎日営業しています。よく『二足の草鞋で大変ですね』と言われるんですけど、カレー屋はお笑いの延長なんですよ。お客さんからダイレクトに反応が返ってくるところなんか同じですね。お笑いの感想も聞けますし」(たーにーさん)

マキオタニカリー
たーにーさんが店長を務める「マキオタニカリー」(写真:本人提供)
マキオタニカリー
芸人仲間がともに働いており、連日、人気芸人も訪れる評判の店だ(写真:本人提供)

「賞レースの頂点」に立ちたい

カレー屋は「ブレイクしたとしても続けたい」というほど面白さを感じているというが、ハンジロウが目指す夢は、賞レースの頂点だ。

「僕らはやりたいことがお笑い芸人しかないんです。だから『THE SECOND』『キングオブコント』といったビッグタイトルがほしいです。そのために沖縄から上京しましたし、もしビッグタイトルが獲れたら今までの芸人人生が報われるし、そこから先の人生もきっと楽しい。お笑い芸人という生活を続ける理由になりますから」(しゅうごパークさん)

故郷でフェスを開催するのも夢の1つだ。

「ビッグタイトルを引っ提げて、同じ地元のスリムクラブさんやキャン✕キャンさんをお呼びしたいですね。『THE SECOND』の出場者にも出ていただいたり、外でカレーを出店したり。夢が広がります」(たーにーさん)

お笑い界の生きる伝説・ビートたけしさんが東京・浅草のフランス座での下積み時代をモチーフした名曲「浅草キッド」には、人々の心を打つこんな歌詞がある。

「夢は捨てたと言わないで 他に道なき2人なのに」

兼業生活を続けるハンジロウは自らを「夢追い人」と形容している。生活を続け家族を養いながらも、夢は捨てない。お笑い芸人というラビリンスから抜け出せない男たちの成り上がりストーリーは、まだ道半ばである。

ジャスト日本 ライター

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じゃすとにほん / Just Nihon

ライター、プロレス考察家。1980年福岡県出身、和歌山県在住。プロレスからビジネスジャンルまで、幅広く執筆活動を展開。現在アメブロで「ジャスト日本のプロレス考察日誌」を更新中。 著書に「俺達が愛するプロレスラー劇場 Vol.1」(ごきげんビジネス出版)「インディペンデント・ブルース」「プロレス喧嘩マッチ伝説」(いずれも彩図社)ほか多数。

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