「芸人はなぜ苦節“ウン十年”がゴロゴロいるのか?」 「THE SECOND」ファイナリストのハンジロウが、副業してでも《お笑いを辞めない》理由

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沖縄では売れっ子・地元芸人として活躍し、上京当初も次々人気番組に出演した2人だが、レギュラー番組の終了とともにオーディションに落とされる日々が始まり、やがて仕事はほとんどなくなった。彼らは食べていくためにアルバイトを始める。

「深夜のコールセンターで7年ほどバイトしてました。理不尽なクレームに対応していると、『頑張っているのに、なんでこんなに言われないといけないのかな』と落ち込むんです。コールセンターが都心の高層ビルにあったのですが、窓に映る東京タワーを『きれいだな』と眺めながら泣きそうになっていましたね。レギュラー番組があるときにフジテレビに向かう車中から見える東京タワーとは全然違いました」(たーにーさん)

2013年にハンジロウはマセキ芸能社に所属するようになる。それまで所属していた事務所は音楽系だったため、お笑いの事務所で再スタートを切ろうと、心機一転を図ったのである。

「マセキに入ってからは、バイトと並行しながらもお笑いができる環境になったので、牛歩ですけどゆっくり階段を登っている感覚を持てるようになりました。ライブに出たり、テレビやお笑いのオーディションを受けたり。あとは首都圏にある沖縄県人会が主催するイベントにもずっと出させていただいています。沖縄を離れてから地元に助けられているんだなと痛感しました」(しゅうごパークさん)

ハンジロウ
舞台に立つハンジロウの2人(写真:本人提供)

芸人を辞めるほうが勇気ある決断

事務所を移籍後、ハンジロウは東京のお笑いライブに数多く出演する機会を得るも、それでも大ブレイクとはならなかった。

人気番組『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の前説(本番前に観客にその日の説明をすること)を務めていたときもあったが、その頃出演した『おもしろ荘』(日本テレビ系)で優勝した「おかずクラブ」が、後に『イッテQ!』のレギュラーメンバーとなったときは心底悔しかったという。

「もし僕らが『おもしろ荘』で優勝していればと考えてしまって……」(しゅうごパークさん)

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