背水の陣で挑むiRobot、新ルンバ6機種で経営再建へ。自前主義からの脱却、OEM/ODM活用で短期間に新製品開発

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ミドルレンジの「Roomba Plus」はモップ清掃の自動化機能を盛り込んだ、子育てファミリーや複雑な間取りのユーザー向けの製品だ。「405」と「505」の2ラインを展開する。

「Roomba Plus 405 Combo + AutoWash 充電ステーション」(9万8800円)は2つの大判円形「DualCleanモップパッド」を採用し送風乾燥機能を備える。

上位の「Roomba Plus 505 Combo + AutoWash 充電ステーション」(12万8400円)は壁際にモップが伸びる「PerfectEdge」機能と温風乾燥機能を搭載。カメラセンサーも追加され、床のゴミを検知して念入りに掃除したり障害物を回避する機能も備える。どちらも充電ステーションで自動給水、モップ洗浄、ゴミ収集を行う完全自動型モデルだ。

Roomba Plus 505。右側のモップパッドは伸縮する機能があり、壁際まできれいに掃除できる(筆者撮影)
Roomba Plus 505。モップの給水から洗浄、温風乾燥まで行えるモデルとなっている(筆者撮影)

フラッグシップの「Roomba Max」からは、史上最高の吸引力を誇るハイエンドモデル「Roomba Max 705 Vac ロボット + AutoEmpty™ 充電ステーション」(9万8800円)が登場する。従来製品比(Roomba 600比)で最大180倍の吸引力を実現し、ルンバの象徴である2本のゴム製「デュアルアクションブラシ」を新製品で唯一搭載する。カーペットの奥のゴミや絡まった毛髪の吸引に優れる。ペットや抜け毛が多い人、カーペットの多い住環境に最適だ。

今回のMax 705 Vacはモップがけ非対応だが、コーエンCEOは追加製品を示唆しており、モップがけ対応の最上位モデルも近く登場すると思われる。

最上位モデルの「Roomba Max 705 Vac」は掃除機のみでモップがけ機能は備えない(筆者撮影)

今回はすべての新機種に「ClearView LiDAR」センサーを搭載し、高速なマッピングと障害物回避機能を実現。これまで上位モデルでしか提供できなかったアプリでの部屋指定清掃や進入禁止エリア設定などの機能がエントリーモデルでも利用可能になった。LiDARは競合のロボット掃除機では広く普及しているが、ルンバとしては初の採用となる。

日本市場は“クラウンジュエル”

「日本はアイロボットにとって最も重要な市場の1つです。実際、私たちは日本事業をグローバルネットワークの中で『クラウンジュエル』(王冠の宝石)のように位置づけています」――コーエンCEOが強調するように、日本市場はアメリカに次ぐ第2位の規模を誇る。

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