では、ここで、甘い飲み物によっていつの間にか肝臓の健康を追い込んでしまっている典型的なケースを挙げていきましょう。
「悪しき習慣」9つのケース
いずれも肝臓トラブルで私のクリニックにいらっしゃった患者さん方に多かった例ですが、分かりやすいよう朝、昼、晩の日常生活シチュエーションごとに見ていきたいと思います。
小さなプラ容器に入ったお馴染みの乳酸菌飲料には、びっくりするくらいの糖分が含まれています。乳酸菌が腸に対して多くの健康効果をもたらすのは間違いありません。しかし、肝臓の健康のことを考えるなら、「毎朝1本」を習慣にするのは大いに問題アリだと言わざるを得ません。
ヨーグルトには健康なイメージがありますが、市販の「飲むヨーグルト」や「甘いカップヨーグルト」の多くには相当量の果糖ブドウ糖液糖が加えられています。毎朝バナナと一緒に摂ったりしたら、果糖過剰で肝臓にかなりの負担をかけることになるでしょう。
仕事前、頭をしゃきっとさせるために甘い缶コーヒーを飲むのも、肝臓にとってはNGの習慣です。多くの糖質が加えられているのはもちろんですが、コーヒーのカフェインがプラスされると、肝臓における糖質の脂肪化がいっそう促進されやすくなることが分かっています。
よく知られているように、市販のスポーツドリンクには空恐ろしくなるくらい大量の糖分が含まれています。「汗をかいたときの水分補給代わり」や「熱中症予防のためのドリンク」として常飲していたら、脂肪肝や糖尿病へまっしぐらとなってしまいかねません。暑いとき、汗をかいたときの水分補給は水やお茶で十分。スポーツドリンクに頼る必要はありません。
小ぶりな紙パックに入った野菜ジュースにも多くの糖分が加えられています。野菜不足解消は、液体ではなく、しっかり食物繊維が残った固形の状態でまかなうべきです。この場合、菓子パンにも多くの果糖ブドウ糖液糖が加えられているので、肝臓にとってはかなりよくないランチメニューということになります。
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