言葉が出ない・話が理解できない…患者数50万人の《失語症》脳卒中の後遺症で名前すら言えなかった男性(65)が"歌の力"で言葉を取り戻すまで

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脳卒中の後遺症で言葉を失った男性の回復の道のりをお届けします(写真はイメージです:ryanking999/PIXTA)

脳卒中や転落・交通事故などで頭を打ったあと、「失語症」になることがある。患者数は約50万人いる(*1)。

話を聞いても理解できなかったり、言いたいことがあっても言葉がうまく出てこなかったり、書くことができなくなったりするが、見た目にはわからない。そのため、周囲とのコミュニケーションで多くの人が困難を抱えている。

会議中に突然いすから崩れ落ちた…

埼玉県在住の倉谷嘉廣さん(65歳)は5年前、当時の勤務先だった旅行会社の会議に出席中、突然、パソコンの文字が「〇△×」のような記号に見えた。驚いたその瞬間、いすから崩れ落ちた。

同席していた社員からの呼びかけに一度は「大丈夫」と答えたが、救急車で運ばれている途中で意識がなくなった。気づいたら病院にいたという。

「右の手足が石のように重く動かない。家族の顔が見えましたが、言葉が出なくなっていました」(倉谷さん)

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