昭和の特別な一日 杉山隆男著 ~独特な選択眼で私的な思いをあふれさせる

印刷
A
A

また都内を縦横に走っていた都電は地下鉄にとって代わられ、まず銀座から都電が消えた。逆にビートルズが日本に来た昭和41年、東京の郊外ともいうべき中野に、ブロードウェイという東洋一という巨大ショッピングセンターが登場する。中野は国電中央線の発達と共に急激に変貌した街である。それは「都市の立体化のパイオニア」を目指した男の夢の実現であった。

どんな日を「特別な一日」とするか、著者の選択眼は独特であり、私的な思いがあふれている。

本書にならって、わが「特別な一日」を見つけたいと思う。

すぎやま・たかお
著述家。1952年生まれ。一橋大学社会学部卒業後、読売新聞記者を経て著作活動に入る。86年に新聞社の舞台裏を克明に描いた『メディアの興亡』で大宅壮一ノンフィクション賞を受賞、96年に『兵士に聞け』で新潮学芸賞を受賞した。

新潮社 1575円 252ページ

  

ライフの人気記事
トピックボードAD
関連記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
日野自動車「データ改ざん」による重すぎる代償
日野自動車「データ改ざん」による重すぎる代償
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
工場が消える!脱炭素が迫る最後の選択
ファミマと伊藤忠が狙う「セブン-イレブン1強体制」打破の勝算
ファミマと伊藤忠が狙う「セブン-イレブン1強体制」打破の勝算
マンションで急増「宅配ロッカー」が突く新課題
マンションで急増「宅配ロッカー」が突く新課題
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
  • 新刊
  • ランキング
東洋経済education×ICT