「オニツカタイガー」76年の歴史に刻まれた25年の休眠期間。なぜ現代の消費者の胸に響くブランドへ様変わりを果たせたのか?
「近年、お客さまのライフスタイルが変わってきています。旅行やアウトドア、街歩きまでシームレスに楽しまれるので、1足でデザインと機能を兼ね備えたものにしました。このシューズはデザイン性を追求しながらも本格的なスポーツの場でも一切の妥協を許さない機能性を備えています」
登壇した庄田良二氏(オニツカタイガーカンパニー カンパニー長/アシックス副社長)はこう説明した。例えばシューズのかかと部分には、スポーツ工学研究所(兵庫県神戸市)が開発した「GEL™テクノロジー」を使用している。

スポーツブランドではない
「現在、オニツカタイガーのシューズは1足2万円以上のものが売れています。海外でも受け入れられるのは、日本発の適度なクール感と機能性に優れたモノづくりもあると思います。2002年のブランド復刻後はスポーツブランドではなくファッションブランドとして、おしゃれにこだわる方に支持されています」(庄田カンパニー長、以下発言は同氏)
庄田氏は外資系ファッションブランドを経て2011年に入社。オニツカタイガーの事業責任者としてブランディングやマーケティング、チャネル戦略などを構築した。
「スポーツブランドではない」という発言にブランドの矜持も感じられる。例えば一般のスポーツシューズのように値引き販売はほとんど行わない。
「お客さまの期待を裏切らないのもブランドのこだわりで、商品のディスカウトをしないのはその方針に反するからです」と話す。
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