マネーフォワード、IT投資から人件費予算を狙う「AIエージェント」で業務自動化を加速、2025年内に順次提供開始

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流行のジブリ風アイコンをプレゼンテーションに用いる一幕も(筆者撮影)

バックオフィス担当者は、細かな催促やルーティン作業といった精神的負担の大きい業務から解放され、より創造性や判断力が求められる仕事に集中できるというわけだ。

辻社長も「コミュニケーションレイヤーは人間と人間が直接向き合う領域として残るが、処理系の業務はかなりの部分が置き換わる」と述べており、人とAIが役割を補完し合う“協働のかたち”を示唆している。

マネーフォワードが描く「AIエージェント」とは

マネーフォワードの言う「AIエージェント」とは、単なるチャットボットやAI機能ではない。辻社長の説明によれば「ユーザーに代わってSaaSを自律的に操作し、バックオフィス業務を遂行する存在」だ。

従来のSaaSではユーザーが画面操作して入力・承認などのアクションを行う必要があったが、AIエージェントはそのインターフェース部分を完全に置き換え、ユーザーの指示を理解して自ら業務を進める。

同社はAIエージェントを、「自律的にバックオフィス業務を行う」「バックオフィスの専門家として高い専門性を持つ」「新たなロジックでどんどん学習する賢いエージェント」という3つの特徴で定義している。

ただし裏側のロジックやデータ処理の仕組みは従来のSaaSと大きく変わらないという見方も示しており、UI/UXの進化という側面が強い。

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マネーフォワードはAIエージェントに、SaaSを操作するインターフェースとしての役割を期待している(筆者撮影)

同社が発表時点で提示したAIエージェントは、経費を自動計上するAIや、未回収データの催促や分析を行う会計AI、人的資本開示のためのデータ可視化に関わるHR AIなどで、2025年内に順次投入される。

会計事務所向けのAIエージェントの例(筆者撮影)
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