実質値上げ? 「3連休の休日割引廃止」ほか注目集まる高速道路料金の動向

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すでに決定済みであるため、このまま進められるだろうが、この施策で「渋滞がどれくらい緩和されるのか」、あるいは「もともと渋滞がないところまで行う必要があるのか」、きちんとした検証とわかりやすい結果データの公表が望まれる。

(2)深夜料金割引制度の見直し

高速道路の割引料金で以前から続いてきたものに、深夜時間の割引がある。

現在は午前0時から午前4時までの4時間が割引適用時間帯となっており、この時間帯に少しでも走行すれば、全走行区間が3割引になる。

たとえば、午後7時に東名高速の名古屋IC(インターチェンジ)から入り、東京料金所を翌0時15分に出れば、名古屋~東京間の全区間が3割引になる。

そのため、現在は普通に走ったら0時前に高速を降りられるクルマが、SA/PA(サービスエリア/パーキングエリア)で休憩・待機して0時を過ぎるように調整するケースも少なくない。夜中のSA/PAの混雑を招いている部分があり、駐車マスの不足問題の一因にもなっている。

大都市に近いサービスエリアなどでは駐車スペースに大型車がぎっしり(筆者撮影)
大都市に近いサービスエリアなどでは駐車スペースに大型車がぎっしり(筆者撮影)

そこで、割引適用時間を午後10時から翌早朝の5時までの7時間に延ばす代わりに、その時間帯に実際に走行する“距離だけ”を割り引くよう変更することを2023年に発表。

2024年度中の施行を目指していたが延期され、2025年夏ごろの実施となる見込みである。

2025年3月末時点で、正確な実施日は発表されていないが、夏の実施ということになれば、間もなく発表されるだろう。

では、どうやって“その時間に走っているか”を算出するのか。22時と5時の前後2点のETC通信記録から平均速度を算出し、同一速度で走行したものとみなして、22時と5時の位置を推定する手法を取ると説明されている。

しかし、この方法だと、できるだけこの7時間に「より長距離」を走ったほうが得」になり、制限速度を超えた“爆走”を引き起こす可能性があるため、無謀な高速走行の抑止策として、利用1時間の走行距離の上限を105kmに設定するという。

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