「私だけ扱いが雑」「いつも損ばかりしている」のはなぜ? 《愛されるよりも恐れられよ》実業家が導き出した“なめられる人”の共通点
翌日も電話がかかってきたので同じように饒舌に話したのが、途中から雲行きが怪しくなってきた。出演の具体的な話がされないのである。もしかして自分は情報を抜かれているだけでは?と感じてきた。
その予感は完全に的中する。後日、自分が話した内容を元にした番組がオンエアされていたのだ。
いやいやさすがにお前の被害妄想じゃないのか、と思われるかもしれない。だが違う。自分しか知り得ない体験談を「詳しい専門家の証言によりますと……」という体で紹介されていたのだ。
結局、自分は相手の手の上で踊らされ、都合よく情報を抜き取られて番組制作のネタ作りに利用されていただけだった。もちろん出演もできず、ギャラもない。相手から完全になめられていたのだ。
なめられて気づいた真理
2つほど、私自身がなめられて損をした経験を紹介した。
言うまでもなく、私がなめられて損をした経験はこれだけではない。生まれから今日に至るまで無数にしてきた。
とはいえ、そんなふうになめられ続けてきたからこそ、学ぶことができたことがある。それは――
なめられたら手を抜かれる
ということだ。
1つめのエピソードでは、制作業者から素人だとなめられたことで手を抜かれてしまった。
「わからないので、信じてお任せします」と言って業者にお願いしてしまったが、これは「相手は善人」という性善説に根ざした、とてつもなく危険なギャンブルだった。そして見事に私はこの賭けに負けた。