スタバも発売、「紅茶系ドリンク」は流行るのか コーヒービーン&ティーリーフが目指すもの
またフードにも、根強いファンを増やす秘密がある。10月1日には、季節限定商品「栗かぼちゃのキッシュ」「パンプキンアップルタルト」「パンプキントルテ」のかぼちゃトリオが発売された。
キッシュに使ったかぼちゃは「栗かぼちゃ」に品種を限定。また、スイーツ類にも、国産の甘みと旨味の強いかぼちゃを使用している。
L.A.Styleは「銀だこ」を経営するホットランドとイオンモールの合弁会社である。フードチェーンとしての誇りをかけてフード系に力を入れているのだ。
主力商品のキッシュなども店舗内のオーブンで焼いて提供。また最後のひと手間、ふた手間が大きな違いとなる。それを象徴的に表すのが、アメリカンドーナッツだ。290円でボリュームのあるアメリカンドーナッツは同店の人気商品だそうだが、大きな理由は「アイシング」(砂糖衣)にあるという。
「当社ではアイシングを店舗でかけているんです。ふわっとした軽い感触で、できたて感があるんですよ」(森さん)。
ちなみに、森さんは広報担当ではあるが、女性ならではのアイデアを提案して、採用されることも多いようだ。同チェーンでは、ドリンクにトッピングを加えて好みの味にアレンジすることができるが、なかには、ココア、ジンジャー、シナモンなど無料で利用できるものもある。そのフレーバーコーナーにジンジャーを置くことを提案したのも森さんだという。
ジンジャーは体を温める効果があるため、特に「冷え」が気になる女性からの注目度が高い。ジンジャーティーや、スパイスの入ったミルクティー「チャイ」などの味をよりスパイシーにするために使うのはもちろん、ストレートの紅茶に加えても、意外においしいそう。
「私は冷えなんて気にしたことがなかったのですが、紅茶にジンジャーは合うと思いました」と、男性の片岡さんからもおすすめのようだ。
味のこだわりには老舗としての重みを感じる
アメリカ最古のチェーンとして、50年の歴史を持つコーヒービーン&ティーリーフ。一つひとつの味に対するこだわりには老舗の重みが感じられる。ホットランドがパートナー企業として名乗りを挙げた後、日本での展開が実現するまでに時間がかかったのにはさまざまな経緯があるが、創業者ハーマン氏の思いを具現化し、維持できる企業であるかを厳しくチェックされたことも、大きな理由となっている。
1号店オープン時の記者会見では、「年内にあと6店舗、5年以内に100店舗」(佐瀬守男社長)と出店計画が語られていたが、5月に1店舗、7月に3店舗を出店。そして10月2日には武蔵村山に6号店目がオープンした。いずれもイオンタウン内だ。イオンモールが出資しているのだから当然かもしれないが、計画どおりの、順調なペースと言えるだろう。
今後の課題になりそうなのが、人材だ。メニュー数が多いほか、一つひとつ丁寧な手作業が要求されるため、人材の確保は簡単ではないだろう。しかしそれに関しても、ホットランドのフードチェーンとしての20数年の経験とノウハウが武器になるはずだ。
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