スシロー新業態、「脱回転」に秘められた野望 東京以外へも出店、いずれは海外へ
1984年の創業以来、31年にわたって回転寿司チェーン「スシロー」一筋できた「あきんどスシロー」。回転寿司の代名詞ともいえる同社が、新業態に挑んでいる。2015年1月29日に東京・中目黒にオープンした「ツマミグイ」だ。
ツマミグイでは同じ寿司とは言え、従来の形にこだわらず、ロール寿司やお酒に合わせた焼き物などを提供。1号店のオープン当初、「スシローが回らない寿司に挑戦」と話題になった。
6月19日に赤坂見附、7月31日に新橋に開店し、3店舗体制で展開中だが、現在の状況はどうだろうか。あきんどスシローの商品企画部長であり、「新業態推進室長」も兼ねる堀江陽さんは次のように語る。
「スシローはファミリー層をターゲットにした郊外型です。対してツマミグイはこれまでになかった都市型を狙っています。さまざまな実験を重ねながら、お客様に対していちばんよい方法を探っているところです」。
企業理念は「おいしいものを安く」
創業から続く企業理念には「おいしいものを安く、お腹いっぱい食べていただきたい」というメッセージが込められている。それをシンプルに具現化したのが、すしを中心に、1皿100円からという価格で、サイドメニューも含め約130種のメニューを提供しているスシローだ。
「今ではおいしく安く、というのは当たり前。それだけやっていても、お客様のニーズに応えられません。バリューフォーマネー、つまり価格相応の納得できる価値を提供するというのが、ツマミグイが目指すもの。そのために、スシローでできなかったことに挑戦しているのです」(堀江さん)。
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