スシロー社長に"再生請負人"、この意味は? コンサル出身のプロ経営者が経営トップに

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握手を交わす豊崎社長(左)と水留次期社長。その視線の先に見据えるものは何か

回転ずし最大手の経営は“再生請負人”の手に委ねられた――。回転ずしチェーン「スシロー」を展開するあきんどスシローは1月15日、社長交代を発表した。

2009年から社長を務める豊崎賢一氏は、代表権を返上したうえで、取締役最高顧問に就任する。後任の社長には、日本航空(JAL)の副社長やアパレル大手ワールドで専務を経験した水留浩一氏が就任する。いずれの人事も2月1日付で実施される。

東京都内で会見に臨んだ豊崎社長は「豊かな国際感覚、経営のプロとしてのノウハウ、ビジネスマンとしての高度な経験、明確なビジョンを語れる先見性。この4つを兼ね備えた方を株主(投資ファンドのペルミラ)と協力して探した」と説明した。

JALの再建も手掛けた人物

後任の水留氏は1968年生まれ。電通を経て、コンサルティング会社ローランド・ベルガーの日本法人代表を務めた。2009年には企業再生支援機構の常務取締役に就任、JALの再建計画の一端を担った。その後はワールドの役員を2年ほど務めている。外食業界の経験はない。

水留氏は「人間経営をしていく。3万人以上の仲間が安心して、自信や誇りを持って働けるような職場を作ることが必要だ。そのために、できるだけ現場に近い存在でありたい。スシローの哲学に真摯に向き合って、真正面な経営をしていく」と抱負を語った。

スシローの売上高は過去最高を更新し続けている。同社の決算公告によれば、2014年9月期の売上高は1259億円(前期比6%増)。豊崎社長は「さらに上を目指すためには最強の布陣が必要だ」と、トップ交代の意義を語る。

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