「失礼ですが、旦那様とは偽装結婚ではないですよね…?」日本を愛して来日し、永住権を持つ外国人女性が経験した"日本の見えない壁"
現在、東京で政治家として活動するオルズグル氏は、多文化共生を推進する政策に力を入れている。
外国人と日本人が互いに理解し合い、ともに暮らしやすい社会を目指して、行政サービスの多言語化、多文化共生条例のさらなる浸透、外国にルーツを持つ子どもたちへの教育支援、そして外国人だけでなく日本人のマイノリティにも配慮した具体的な施策を推し進めている。
また、外国人女性として、ほかのマイノリティグループにも想いを寄せている。
「日本には300万人を超える外国人が、世界の多くの選択肢の中から日本を選び、日本のことが好きで、働き、暮らしています。ただし、マイノリティとして実際に暮らしてわかる苦労は、たくさんあります」
「たとえば災害時の情報が日本語だけだと、外国人はどう動いていいかわからず、命の危険につながることもあります。防災情報の多言語化などは急務と思っています」
「誰もが挑戦できる」「機会の平等」がある社会に
オルズグル氏の経験からは、今後日本人がリテラシーを高める必要のある、外国人労働者の受け入れ、永住者や日本への帰化といった違い、日本社会における「機会の平等」の現実の多くを学べるだろう。
性別や年齢、かつての国籍や若い頃の学歴など、今からでは変えられないことを理由に、実社会でのチャレンジの機会を奪われることは、その大小問わず、非常に寂しいことだ。
社会をいっきに変えることはできない。だが、「小さな改善」が積み重なれば、未来は確実に変わる。
オルズグル氏のように、「外から訪れる人」ではなく「中で変える人」になろうとする存在が増えることは、日本にとって大きな希望となるだろう。
*この記事の前編:【日本が大好きで来日したのに…】「面接した53社から不採用!」「外国籍に不動産は貸せないよ」"日本を愛する外国人女性"を襲った厳しすぎる現実

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