ヤマダに続いてセゾンまで… ポイ活お得キャンペーンの「早期終了」が相次いでいる"悩ましい理由"

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キャンペーンの早期終了を知らせるクレディセゾンのリリース。同様の事態がポイ活関連で増えている(画像:同社ホームページより)

ショッピングリボで合計15万円以上利用した会員に対して3万円をキャッシュバック――。クレディセゾンが2月11日から実施していたリボ払いキャンペーンが、ポイ活ガチ勢の話題をさらっている。

といっても、キャンペーンの還元率が話題のタネではない。当初は1カ月の予定だった実施期間が、わずか9日間で終了となったことが話題になっているのだ。クレディセゾンの関係者によると、「利用状況が弊社の想定をはるかに上回り、このまま運営することが困難」だったという。

同キャンペーンは、1人1枚といったカード枚数の制限がなく、1人で10枚分以上を申し込み、30万円分のキャッシュバックを得ようとした会員もいたようだ。キャンペーン開始後に複数枚のカードを急いで発行したというSNSの投稿も少なくない。

セゾンカードのリボ払い「標準コース(定額リボルビング方式)」は手数料率が年18.00%。1年間15万円の残高があったとしても手数料は2万7000円と、キャッシュバックの金額を下回る。高還元を目当てに多くの参加者が繰り上げ返済をすることが想定され、今回のキャンペーン収支が赤字になることは間違いない。

元々の計画では、キャンペーンを通じてリボ払いの利便性を伝え、利用する会員を増やすことが目的だったのだろう。同社関係者は「当初は想定予算1億円未満のキャンペーンだったが、このまま継続すれば予算が10億円を超える可能性があった。キャンペーンを早期終了せざるをえなかった」と打ち明ける。

キャンペーンが中止になる事態も

こうした事態はクレディセゾンだけではない。“お得すぎるキャンペーン”が企業の想定をはるかに超えて拡散した結果、企業が想定していたキャンペーン設計と異なる申し込みが殺到。短期間で予算上限に達し、当初の予定よりも早期に終了や中止となる事例が相次いでいるのだ。

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