テレビ局「意外と女性を優遇?」局員が明かす現実 今年50回目の「国際女性デー」、意識は変わったか
先月話した30代の女性局員は、「飲ませたうえでセクハラをする人もまだいる」「やっぱり50歳前後の役員クラスに多い」などと話していました。さらに「ハラスメントに限らず、世の中が変わったことはわかっているのに、『自分は変わる気はない。定年までこのままで逃げ切れる』と思っている」と厳しく言っていたのです。
ちなみに筆者もタレントやスタッフが集まる懇親会に参加させてもらうことがあるものの、そういう様子を見たことはありません。実際のところどうなのか。
情報番組を手がける男性プロデューサーに尋ねると、「外部からの告発リスクが高くなった最近では、ハラスメントが発生しやすいのは局内のクローズドな会」「局員と出入り業者の飲み会も取り引きのパワーバランスがあるからハラスメントがまだある」などと指摘していました。
本当に局内の「性加害はない」のか
また、性加害については出入り業者も含め、どの局の誰に聞いても「知らない」「ないと思う」と話していました。もちろん筆者のような「外部の人間には言えない」という可能性もあるでしょうが、長年コンサルティングをしてきた経験を踏まえると、嘘をついているようには見えなかったのです。
現段階では、「もし性加害があったとしても、組織が関与したものではなく個人によるもの」が妥当な見方ではないでしょうか。
とはいえ、週刊誌が報じるような「献上」「上納」はなくても、「ハラスメントはない」と言い切れないところがあるのも事実。フジテレビの騒動をきっかけに各局が内部調査を進めていますが、世間の人々はガバナンスにかかわる重要な問題とみなしているだけに、局をあげた対応が求められているのは間違いないでしょう。
ここであげたコメントは当事者から直接聞いた言葉であるものの、一部の声にすぎません。各局には、できるだけ多くの声に耳を傾ける姿勢を見せてほしいですし、それができればクオリティの高いコンテンツ制作につながっていくのではないでしょうか。
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