テレビ局「意外と女性を優遇?」局員が明かす現実 今年50回目の「国際女性デー」、意識は変わったか

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では、局員による外部のキャスティングという点でのジェンダーバランスなどはどうなのか。

報道・情報番組のジェンダーや人権に対する意識は年々高まり、「逆にそれがキャスティングの幅を狭めているのでは?」と感じることすらあるほどです。

次にバラエティのキャスティングは基本的に実力主義。知名度と好感度、トークとリアクションの良さなどが優先されるため、現段階では男性が多くなりやすく、「できればもっと多くの女性をキャスティングしたい」と話すスタッフが少なくありません。

なぜもっと多くの女性をキャスティングしたいのか。各番組のコンセプトを見ていくと、その背景が浮かび上がってきます。

バラエティの“番組名”に見えるギャップ

「上田と女が吠える夜」「上田と女がDEEPに吠える夜」(日本テレビ系)、「トークィーンズ」(フジテレビ系)、「ジョシとドラゴン」(TBS系)、「夫が寝たあとに」(テレビ朝日系)、「女芸人No.1決定戦THE W」(日本テレビ系)などのタイトルを見れば、いかに女性優先で作られた番組であるかがわかるでしょう。

一方、「男」などのフレーズが入った番組はほぼないですし、これ以外でも女性層をメインターゲットに据えた多くのバラエティが放送されています。

次に情報番組もその多くは女性層がメインターゲット。構成・演出・キャスティングなどさまざまな点で女性視聴者を優先した制作が進められています。

ドラマも女性主人公の作品が多く、今冬のゴールデン・プライム帯で放送されている作品でも、女性主人公9作・男性主人公6作(「家政夫のミタゾノ」を除く)と女性優先。ちなみに4月7日から「夫よ、死んでくれないか」(テレビ東京系)という過激なタイトルの女性向けドラマも予定されています。

3月4日に日本テレビが毎週水曜22時台のドラマ枠復活を発表しましたが、その理由に「前番組『上田と女が吠える夜』の流れを生かし、女性層に支持されるタイトルを編成する」をあげていました。

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