「仮定法未来」を英語ネイティブ並みに使うワザ 仮定法未来の公式は「成り立ち」から理解する

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文頭の倒置は比較的見抜きやすいです。カンマがあるので、文の切れ目がわかります。また、助動詞の過去形が使用されているので、仮定法の存在にも気がつくことができます。

一方、次のパターンは、慣れるまでは厄介です。

Please contact the manager should you have any problems.

ifの省略に気がつくことができるでしょうか。また、文の切れ目がどこかわかるでしょうか。この英文は、次のような構造をしています。

Please contact the manager if you should have any problems.

Please contact the manager should if you have any problems.
「万一問題があれば、マネージャーにご連絡ください」
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ifのカタマリが後半にきているため、文の切れ目が見えにくくなっています。また、shouldのもう一方(Please contact~)は、助動詞の過去形を伴わないことも多いです。

このパターンについては、「文中でshould S’という語順を見たらif省略の可能性を疑う」とあらかじめ認識しておくのが大切です。同時に、「~だろうか。もしそうならば…」という感覚を持っておくと、文中の倒置にも反応できるようになるでしょう。

その他

最後にその他のパターンをリストで簡単に示します。「もし~ならば」がさまざまな箇所に潜んでいます。各パターンを丸暗記するというよりは、全て助動詞の過去形に注目することが大切です。さっと読み流し、「このようなパターンがあるのだな」と軽く認識するだけで十分です。

●不定詞to V「~すれば」
To hear him talk, you would think he was a genius.
「彼の話を聞けば、君は彼が天才だと思うだろう」
●副詞句「副詞句ならば」
In your place, I would accept the offer.
「あなたの立場ならば、私はその申し出を受け入れるだろう」
●otherwise「さもないと」
You should apologize; otherwise, she might not speak to you
 again.
「あなたは謝るべきです。そうしないと、彼女はもうあなたに話し
かけてくれないかもしれません」
●名詞 and「名詞をすれば」
One more mistake and you would be fired.
「もう一回ミスをしたら、あなたはクビになるだろう」
●主語「主語ならば」
An honest politician would not break their promises.
「誠実な政治家ならば約束を破らないだろう」

なお、表現によっては「もし~ならば」を直接的には含まないものもあります。例えば次のような場合です。

Couldn’t be better.
「絶好調」
→「より良くなれなかった」ではない
I couldn’t agree more.
「大賛成」
→「もっと賛成できなかった」ではない

どちらも言外に「他のどんな状況と比べたとしても」という意味を含む表現です。「これ以上良くはなれないくらい最高だ」「これ以上賛成はできないくらい賛成だ」ということです。

「良くなれなかった」「賛成できなかった」ではないので要注意です。主要な表現をあらかじめ確認しておくとともに、「助動詞の過去形が単純な過去の意味で使用されることは少ない」という傾向を改めて認識することが大切です。

渡辺 雄太 マナビメイト代表

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わたなべ ゆうた / Yuta Watanabe

マナビメイト代表。県立山形南高校を卒業後、一年の浪人を経て東京大学へ進学。首都圏にて、東大/医学部等を志望する最難関中高一貫校の生徒千人以上に英語を指導。そのかたわらで「N先生」のネーミングで『死ぬほどわかる英文法ブログ』を開設し、最高22万PV/月を達成。Udemyでは30以上の講座を展開し、その大半がUdemy Business(上位数%の講座)に選出。わずか1年で上位人気講師に名を連ねる。受講者数はのべ8万人を突破。

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