「仮定法未来」を英語ネイティブ並みに使うワザ 仮定法未来の公式は「成り立ち」から理解する
注意すべきは次の例文です。「若い」「寝る」「知っている」が現実に反するので、全て過去形になっています。ただ、助動詞の過去形がどこにも見当たりません。
「(いま)もっと若ければなあ」
→実際は若くない
「(いま)そろそろ寝る時間だ」
→実際はまだ寝ていない
「(いま)まるでなんでも知っているかのように、彼は話す」
→実際は知らない
仮定法にもかかわらず、助動詞の過去形がありません。例えばIt is time SVは、Vの部分に助動詞の過去形を使用しないのがふつうです。しかし、仮定法のマーカー表現It is time SVがあるため、仮定法だと気づくことができるのです。
「そろそろ~してもよい頃だ」は、見方を変えれば「まだ~という行為を実行していない」ということでもあります。現実は違うことを示すため、It is time SVのVは過去形になっているのです。助動詞は使用されていませんが、現実から一歩引く仮定法の感覚は生きています。
ただ、これらはあくまで例外的な表現です。助動詞の過去形が仮定法のカギであるという基本スタンスは、変えないようにしてください。なお、as if SV/as though SVに関しては、「可能性が高そうだ(仮定の話ではない)」と判断されれば、仮定法を使用しないこともあります。仮定法は話者の主観的な仮定です。最終的には話者の気持ちで、仮定法を使うかどうかが決定されます。
「まるで酔っぱらっているかのように、彼は話している」
→実際酔っぱらっているようだ
→現在の「事実」とみなしているので現在形を使用
倒置
WereやHad、Shouldなどがifの前に移動すると、ifが省略されます。これを倒置と呼び、かたい響きを持ちます。
Had
「(過去)彼が私の助言を聞いていたら、
(過去)そのミスを犯さなかっただろうに」
→実際は助言を聞かなかったので、ミスを犯した
倒置によるifの省略は、疑問文に由来するという説があります。「~だろうか。もしそうならば…」という感覚で理解できますね。なんでもかんでも倒置できるというわけではなく、倒置はWere/Had/Shouldに限られる(稀にMight/Couldも)ので注意してください。
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