USJ式、部下の心理的安全性を高める2つの方法 デキる上司は目的共有と指針提示で行動を促進
そのために、リーダーは、
・どんなチームを作りたいと思っているのか
・チームで成し遂げたいことは何か
を考えてください。それが、チームの存在意義であり、チームの目指すべき姿です。
USJの双方向コミュニケーション
USJのV字回復時は、経営層からの目的の共有ができていたことで、働く側の理解を深め、同じ方向を向くことができたと私は考えています。
USJには、社内のコミュニケーションを活発にし、社内の縦のつながり、横のつながりを推進する目的で導入された社内SNS「Youpi」がありました。経営陣もアルバイトクルーも利用でき、双方向のやり取りが可能です。個人の発信やコミュニティを作ることも自由にできます。
この中で、経営方針や各部門の取り組みも発信されていました。
例えば、飲食部から、新メニューの開始時期、今回の新メニューの狙いや魅力、担当者の想いなどが発信されます。プレスリリースやCMを見て、新メニューを知るのではなく、こうして社内にいち早く、詳しく情報発信がされるようになったのです。
それまでも経営方針発表会はありましたが、さらに、会社が行う施策の意図やゴールが見えやすくなりました。新アトラクション導入に向けた経営判断の理由や判断に至るまでのプロセスを知ることができます。また、人事制度の変更に関して、変更の目的や変更への懸念に対する回答など、本当に幅広く情報が得られます。
情報を受け取ってそれをどう活かすかは受け手次第ではありますが、そもそも情報がなければ、考える余地も工夫する余地もありません。社内SNSを使った経営層からの発信、それに対するクルーの疑問や不安の投げかけが起こり、双方向のコミュニケーションにより、今まで見えにくかった施策の目的が見えやすくなったのです。
どんな施策にも、経営層や各部門のリーダーが考えている「目的」があるわけです。いち社員である私では想像ができない視点での、考えや意思決定があるのです。それが見えるか、見えないかで、動く私たちの理解が変わります。
変革期において、変革の背景を想像することができたことで、さまざまな変化を受け入れ、共感し、協働する人が生まれ、V字回復へとつながる原動力になったのではないかと思います。
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