USJ式、部下の心理的安全性を高める2つの方法 デキる上司は目的共有と指針提示で行動を促進

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このプロジェクトで、成果を出すチームには、「誰がチームのメンバーであるか」ではなく、「メンバーがどのように協力しているか」のほうが重要であるという結果が出ました。そしてこの中で最も重要な要素が「心理的安全性」と位置づけました。

グーグルの研究報告書では、このように書かれています。

「心理的安全性とは、対人関係においてリスクのある行動をとったときの結果に対する個人の認知の仕方、つまり『無知、無能、ネガティブ、邪魔だと思われる可能性のある行動をしても、このチームなら大丈夫だ』と信じられるかを意味します。心理的安全性の高いチームのメンバーは、他のメンバーに対してリスクを取ることに不安を感じていません。自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があります」

つまり、心理的安全性のあるチームというのは、「こんな質問をすると馬鹿だと思われるだろうか」「反対意見を言うと面倒くさい人だと思われるだろうか」「新たなアイデアに違和感を持たれるだろうか」「失敗を認めると二度と立ち上がれなくなるのだろうか」という不安を抱く必要はなく、安心して、発言や行動ができるチームのことです。そして、そのようなチームが、成果を挙げられるということなのです。

心理的安全性は、安心して自分の意見を言える環境があることだとお伝えしました。ただし意見は、あくまでチームの目的、仕事の目的を達成するためにするものです。個々が好き勝手に意見を言えればいいわけではありません。メンバーの向いている方向がバラバラであれば、意見の矛先が間違ったものになる可能性があります。

そうならないためには、メンバーの目指している方向が同じであること、メンバーがチームのためにどのような行動を期待されているのかを知っていることが必要です。

①チームで目的を共有する

「目的」は、物事を考える際の目指す方向です。目指す方向が見えていなければ道に迷い、道を間違ってしまいます。目的を共有することで、進む方向がバラバラにならず、同じ方向を向いて仕事をすることができます。途中、迷ったとしても羅針盤となって、立ち返ることができます。

リーダーは、チームの目的を言語化し、共有することで、自分たちがどこを目指して行動すればいいのかをメンバーに示します。

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