ギリ10万円を切る新型「iPhone 16e」は誰向け? C1搭載で、こだわりを見せた「バッテリー性能」
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もう1つのトピックは、「Apple C1」と言われる、アップル設計の独自のセルラーモデムチップを初めて搭載したことだ。これまではQualcommのチップを用いて5G対応を果たしてきたが、最も効率の高い自社設計のチップへの置き換えにチャレンジする初めてのiPhoneにもなった。
またワイヤレス充電やアクセサリの取り付けに活用できる、背面の磁石を用いた位置合わせが可能な「MagSafe」は、iPhone 16eでは省かれた。7.5Wのワイヤレス充電(Qi)には対応するが、アクセサリの取り付けはできない。
加えて、AirTagと連携して最後の1メートルまで探し物をナビしてくれる機能を実現する超広帯域通信(UWB)対応も省かれた。
その一方で、アップルがこだわりを見せたのはバッテリー性能だった。
同じA18チップを搭載しているiPhone 16と比較して、通常のビデオ再生で4時間、ストリーミングビデオ再生で3時間長いバッテリーライフを実現している。
この辺りから考えてみると、iPhone 16eの「e」は、Economy(経済性)、Efficiency(効率性)、Energy(エネルギー)、そしてiPhoneの高機能が省かれているという点でEntry(入門)のような意味も考えられる。もちろん、アップルからの公式な見解は示されていない。
日本では大幅値上げ
このモデルが登場するまでは、iPhone SEの後継モデルが登場すると目されてきた。
SEはホームボタンと指紋認証を備える古典的なスタイルで人気があるモデルだった。しかしEUで、「スマホの充電ポートはUSB-Cでなければならない」とのルールが施行され、Lightningを搭載していたiPhone SEは2024年末から販売を終了していた。
そのSEの代わりに登場するとあって、ユーザーは価格が安いiPhoneの新モデル、すなわちSEの後継モデルを予想していたのではないだろうか。
しかしふたを開けてみると、名称は「16e」となり、iPhone 16シリーズの末席に追加される形となった。そしてアメリカで429ドル、日本で6万2800円(税込)だった価格は、それぞれ599ドル、9万9800円(税込)に設定され、コストメリットに欠ける「完全に異なるキャラのスマートフォン」に変貌を遂げてしまったことから、失望の声も広がっていた。
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