スーツ代わりにセットアップを着る男性の盲点 フォーマルな場面に耐えきれない納得の理由

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つまりスーツとセットアップの定義は諸説ありますが、決定的な違いは「セットアップは、ビジネススーツよりカジュアル味が強い」ということ。これは「ビジネススーツで違和感のあるスニーカー合わせが、セットアップで馴染む」という状況からもわかります。とはいえショップのトルソー(マネキン)では、ネクタイを締めたセットアップの着こなし提案もありますよね。

では一体なぜ、ネクタイを締めたセットアップ姿が、フォーマルな式典や商談などで場違いなのでしょうか。

セットアップが、フォーマルに耐えきれない理由

セットアップとビジネススーツの共通項は、いわゆるジャケット特有の「開襟デザイン」と「共生地の上下」という2点に集約されます。パッと見たとき、両者のデザインは似ていますよね。ところが「似ている=近いドレス感」という意味にはならないのです。

セットアップとは異なる肩パッドのビジネススーツ(写真:筆者撮影)

両者の違いは、外側から言語化しづらい「型紙」と「生地感」に表れます。たとえば肩の印象ですが、ビジネススーツの場合、セットアップに比べて、肩パッドが内蔵されているものも多く、肩から腕にかかるフォルムは「カクッとした」印象です。まるで鎧のようにカッチリして見える雰囲気こそビジネススーツが醸しだすドレス感の秘密です。

もちろん最近のビジネススーツ、とくにイタリアンクラシコと呼ばれるイタリア系は、アンコンストラクテッド(通称アンコン)と呼ばれる「肩パッドがない」デザインも増えているため、肩のフォルムだけで判別しづらいかもしれません。一方、生地感についても「ビジネススーツはウール100%」という時代でもなく、どちらもポリエステルなどの化学繊維が混紡されています。

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