ひろゆき「ひたすら本を読ませる教育は間違いだ」 日本人が知らない成績とシン読解力の相関関係

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例えば、本書に掲載されている「具体例同定」の問題ですら、僕は、作り方に工夫の余地があるのではと思うんですよね。

Q 次の文を読みなさい。
資金が不足している経済主体と、資金に余裕がある経済主体との間で資金を貸し借りするのが金融である。金融は資金の貸し手と借り手が直接に資金を融通し合う直接金融と、銀行などの金融機関を介して資金の貸し借りを行う間接金融に大別される。
直接金融を利用している主体(人や会社)として当てはまるものを以下の選択肢からすべて選びなさい。
① A銀行に預金している中学生
② 祖父母からお年玉をもらったBさん
③ C銀行に勤めている人
④ D大学から奨学金を借りた人
(本書104ページより)

RSTの問題文作りの難しさ

この問題の正解は④ということですが、この問題を、感情も常識も抜きにして、文章だけで判断するなら、まず①の「A銀行」の資金が不足している可能性がないとはどこにも書いてありません。

また、中学生が石油王の息子だったりして、100億円ぐらい持っているという可能性もないわけではありません。

すると、①も排除できないということになります。

つまり、「資金が不足している経済主体」とは企業のことで、銀行ではないという考えと、「資金に余裕がある経済主体」と言われて、中学生は含まないはずという考えは、勝手な思い込みなんですよね。

恐らく、学校の先生が問題を作っても、同じことが起こると思います。問題を作る側のリテラシーと、重箱の隅をつつくような部分も必要になってくるのではないでしょうか。

RSTは、知識がなくても解けるパズル問題です。文章の構造さえ理解していれば、小学校低学年でも大人と同じレベルまで解けると思いますし、逆に言えば、知識が足を引っ張るので、大人ほど間違えるところもあると思います。

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