独立したらまず知っておきたい会計の「基本のキ」 フリーランスが知っておきたい指標とは?

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:ということは、「経常利益」が「営業利益」より多くなることもある?

小山:ありますし、本業は大幅な黒字なのに、経営陣が財テクに失敗して経常利益は赤字なんてこともよくあります。だから経常利益だけで会社の調子は判断できないんです。

:ふんふん。

小山:次が特別損益を加味した「税引前当期純利益」。たとえば震災にともなう損失とか、固定資産を売り払った収益のような、毎年起こるわけではないイレギュラーな損益がここに入ります。そして最後は、法人税を支払ったあとの最終的な儲けを表す「当期純利益」です。

フリーランスにとって重要な指標は何か

:なるほど。では5つの利益のなかでフリーランスにとって重要なのは、「売上総利益」と「営業利益」?

小山:そうですね。仕入れをともなうビジネスをしているなら「売上総利益」はちゃんと見ないといけないし、どんなビジネスでも「営業利益」は絶対にこだわらないとダメです。ただ、決算書って引き算をした結果しか書いていないので、パッと見ただけでは「ああ、今年はこれくらい儲けたんだ」で終わってしまいやすいんです。

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:私のことですね(笑)。

小山:でもそこからひとつ踏み込んで、「売上高に占める営業利益の割合(営業利益率)」を計算したり、その推移を把握したりするひと手間がかけられるといいですね。

ちなみにこの6種の「売上」の順番って、会社運営で大事なことの順番でもあるんです。つまり一番はお客さん(売上高)、次はコスト(売上総利益)。

(図表:大和書房提供)

:最後は税金(笑)。

小山 晃弘 税理士法人小山・ミカタパートナーズ代表

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こやま あきひろ / Akihiro Koyama

YouTuber公認会計士。同志社大学卒業後、有限責任監査法人トーマツで勤めたのち、独立。「型破りな会計士」としてYouTubeでは熱狂的なファンに支えられ、再生回数は異例の1000万回を超える。母校でもある資格の学校TACで、あこがれの人気講師として活躍中。

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郷 和貴 ブックライター

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ごうかずき / Kazuki Go

教育書、ビジネス書、実用書のブックライター。1976年東京生まれ。アメリカ・ニュージャージー育ち。早稲田大学第一文学部哲学科人文専修卒。「駐在夫」としてアメリカでの子育ても経験。現在は東京在住。

国産OSメーカーでのエンジニアとしてのキャリアを皮切りに、アメリカ半導体メーカーの技術営業、イベントプロダクションのプロジェクトマネージャー、雑誌編集者など多彩な職種を経て2014年に独立し、本の世界に入る。

教育、IT、ビジネススキル、自己啓発、コミュニケーション、投資・資産運用、政治など幅広いテーマをカバー。執筆活動ならびに出版社の依頼による編集協力業務(取材、構成、ライティング、リライト、翻訳、リサーチなど)を精力的にこなす。「普段、本を読まない人でも理解できる文章を書くこと」が信条。

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