会計は「BS」と「PL」がザックリわかるだけで十分だ 経営判断の際に、決算書を完璧に読む必要はない

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会計の基本は3つの決算書。ある程度理解ができれば身の丈にあった経営判断ができるようになります(写真:metamorworks/PIXTA)
会計を学びたいけれど、「難しそう」「数字が苦手」という理由でなかなか手が出せないという人もいるでしょう。ですが、人気コンサルタントの和仁達也さんは、「会計はまずはザックリわかればいい。PLやBSなどの決算書は、実はそれほど難しくない」と言います。同氏の近著『コンサルタントの父が大学生の娘に教えるシンプルな会計』より、会計の基本である3つの決算書の概要をお伝えします。

会計は会計ソフトに任せておけば大丈夫?

おそらく、会計について多くの人が考えるのは「会計ソフトを使えばいい」「外部の会計のプロに委託すればいい」「これからはAIがやってくれる」といったことではないでしょうか。

それに対する僕なりのアンサーは、「最終的な経営判断は経営者しかできない」です。どんな便利なツールを使っても、ツール任せにはできません。

会計ソフトにしろ、外部のプロにしろ、帳簿をつくったり会計の書類を作成する作業はやってもらえます。AIなら瞬時に作成しそうですね。

経営者は、たとえば経理部長がつくってくれた会計の書類を見て、「社員を増やすか」「設備投資をするか」「商品の値上げができるか」などと判断するのが仕事です。その判断材料として、データを読み解く知識がある程度は必要になります。

今話題のChatGPTは優秀なので、「我が社は海外に事業展開するべきか?」と投げかけたら、それっぽい回答をしてくれるかもしれません。

選択肢を示してくれたり、その選択肢を実行するための根拠を裏付けるデータを探すぐらいのことはしてくれるでしょう。

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