会計は「BS」と「PL」がザックリわかるだけで十分だ 経営判断の際に、決算書を完璧に読む必要はない
娘:あ、ごめん、急用思い出した。また今度ね。
父:えっ、何何何、どうしたの、急に。どこ行くの?
娘:だって……難しくないって言ってたのに、超難しいんだもん……。
父:ごめん、これを覚える必要なんてないから! 逃げたくなるぐらいに難しいよねって知ってほしくて見せただけだから! おーい、戻ってきて~。
3つの決算書、それぞれの意味
いきなり専門用語ぎっしりの決算書を見せられたら、逃げたくなりますよね(笑)。
娘は逃げてしまいましたが、それぞれの3つの決算書がどんなものなのか、ざっくりとご紹介しましょう。
売上から経費を除いて、いくら利益が出たのかを示したのが損益計算書(PL)です。
もっと簡単に言えば、企業に「入ってくるお金(利益)」と「出ていくお金(損失)」を表しているから「損益」になります。英語では「Profit and Loss Statement」となり、それを略してPLと呼ばれています。
要は、どれだけ儲かっているのかを表したのがPLです。
ここでは「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前(当期純)利益」「(税引後)当期(純)利益」という5つの利益に着目してください。
企業が持っている資産の状態を表したのが貸借対照表(BS)です。
現金として持っているのか、在庫(たな卸資産)として持っているのか、土地や建物として持っているのか。さらに、自分のお金だけで建てた建物なのか、銀行から借金して建てた建物かによっても、意味合いが変わってきます。
たとえば、豪華な家に住んでいても、すべて借金だったら、これから返済に追われて大変になります。同じ豪華な家を無借金で建てているなら、入ってくるお金をすべて返済以外に使えるので豊かに暮らせます。
それがわかるのが貸借対照表(BS)です。
左が資産、右が負債と純資産に分かれていますが、資産=負債+純資産なので、左右の合計値は同じになります。左右の金額が均衡を保っていることから、英語ではBalance Sheet、略してBSと呼ばれています。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら